ウガンダとコンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています(2012年8月22日)

 ウガンダ(西部のキバレ)とコンゴ民主共和国(東部のオリエンタル州)でエボラ出血熱が発生しています。

 エボラ出血熱は、エボラウイルスによって起こる病気で、死に至ることが多い病気です。ウイルスに感染した人の血液や体液からうつるほか、ウイルスに汚染されたものやウイルスに感染した動物に触れることでうつります。発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、のどの痛みなどの症状が出た後、下痢や嘔吐、胃の痛みなどの症状が起こります。皮膚の発疹、目の充血、からだのさまざまな部位からの出血が起こることもあります。ワクチンや特別な治療方法はありません。

 2012年8月17日に公表されたWHOの情報によりますと、ウガンダではこれまでに、確定患者と疑い患者が24人で、このうち、16人が死亡しています。確定診断されたのは11人です。

 また、2012年8月21日に公表されたWHOの情報によりますと、コンゴ民主共和国では、15人の患者(確定患者は2人、疑い患者は13人)と10人の死亡者が報告されています。

 ウガンダ保健省及びコンゴ民主共和国保健省は、WHOや関係機関とともに対応しています。また、近隣諸国では、エボラ出血熱の患者を早期に発見するために、監視が強化されています。

 WHOはウガンダとコンゴ民主共和国への渡航や貿易を制限することを推奨していません。

 ウガンダとコンゴ民主共和国に渡航する方は、現地の情報に注意してください。手洗いなどの一般的な衛生対策を行ってください。また、感染した人の血液や体液、それらで汚染された可能性のあるもの、動物に触らないでください。

 現地で、発熱などの症状が出た場合には、すぐに医療機関を受診してください。また、帰国時に症状がある場合には検疫官にご相談ください。エボラ出血熱は感染してから発症するまでに3週間かかることもあります。帰国してから症状が出た場合には、医療機関または検疫所にご相談ください。

2012年8月20日掲載