赤道ギニア-史上初のマールブルグ病の発生を確認

WHO Africa -Equatorial Guinea

2023年2月13日

ブラザビル及びマラボ  赤道ギニアは、本日にマールブルグ病のアウトブレイクを初めて確認しました。Kie Ntem州で少なくとも9人が死亡した後に実施された予備検査については、ウイルス性出血熱の検体の1つで陽性であることが判明しました(※)。
赤道ギニアの保健当局は、2月7日に地域の保健当局から警戒報が発せられた後、WHOの支援を受けてセネガルのパスツール研究所に検体を送り、病気の原因を特定しました。パスツール研究所で検査された8つの検体のうち、1つの検体がウイルス陽性であることが判明しました。これまでに9人の死亡者数及び16人の疑い感染者数(発熱、疲労感、血液を伴う嘔吐・下痢症状を伴う。)が報告されています。
追跡調査が進行中です。濃厚接触者を追跡し、マールブルグ病の有症者を隔離し、かつ、医療を提供するために、影響を受けた地区に先遣隊が配置されました。 国家対応の取組を支援し、アウトブレイクのコントロールにおける集団の協力を確保するために、迅速な緊急事態対応に向けて取組が進行中です(WHOは、疫学、感染者管理、感染予防対策、検査室及びリスクコミュニケーションの分野における緊急事態対応の専門家を派遣しています。)。
また、WHOは、検体検査用の実験室用手袋テント、ウイルス性出血熱キット(500人の医療従事者が使用できる個人用保護具を含む。)の出荷を促しています。
「マールブルグ病は、感染力が高い。赤道ギニア当局による感染者の確定における迅速かつ断固たる行動のおかげで、緊急事態対応が最大に迅速なものとなり、我々が救命を行い、ウイルスを可能な限り迅速に防止することができます。」と、Matshidiso博士(WHOアフリカ地域事務所)は、述べました。
マールブルグ病は、致死率が最大88%にも上る出血熱を引き起こす強毒性の疾患であり、エボラウイルス病を引き起こすウイルスと同じ科に属します。マールブルグ病は、突如始まり、発熱、激烈な頭痛又は重篤な倦怠感を伴います。多くの患者は、7日以内に重度の出血を発症します。マールブルグウイルスは、オオコウモリから人に感染し、感染者の体液、表面又は使用済物品に直接接触することで人に拡散します。
ウイルスを治療するために承認されたワクチンや抗ウイルス治療は、ありません。しかし、対症療法(経口又は輸液による水分補給)及び特定の症状の治療により、生存率が向上します。可能性のある様々な治療法(血液製剤、免疫療法、薬物療法又は治験段階のワクチン(第1相データを伴う。)を含む。)が評価されています。

(※)説明 検査した検体のうち1つだけがマールブルグウイルス陽性であることが判明したことを明確にするために、第1段落を更新しました。この点は第2段落で明確に記述されていましたが、当初の第1段落については、「解析により9人の死亡者がウイルス検査で陽性であることが示された。」という記述に誤解されたおそれがあります。

出典

Equatorial Guinea confirms first-ever Marburg virus disease outbreak, 13 Febnuary 2023
https://www.afro.who.int/countries/equatorial-guinea/news/equatorial-guinea-confirms-first-ever-marburg-virus-disease-outbreak