2011年02月23日更新 マダガスカルで肺ペストの発生が疑われています 。

ペストは現在でも野生動物の中で見られる病気で、ペスト菌を持ったノミに咬まれることで人に感染することがあります。治療をしないと非常に高率に死にいたる恐ろしい病気です。

2~4日の潜伏期間の後に、突然の発熱、悪寒、頭痛、倦怠感、嘔吐や悪心といった、インフルエンザ様の症状で生じることが多く、リンパ節がはれる症状をともなうものがよくみられますが、いきなり重い症状で始まることもあります。また、肺に感染する肺ペストの場合、人に移る危険性が非常に高くなります。
一方、早めに診断し、しっかりと抗生物質を使えば治る病気です。

現地からの情報によると、2011年2月10日以降、マダガスカル北部(地図参照)で肺ペストが疑われる患者の発生があり、14人が死亡しました。簡易検査では2名の喀痰からペスト菌への反応がみられました。

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正式に確認された情報ではございませんが、マダガスカルに渡航する予定の方は、渡航地の状況について十分に情報を収集して下さい。
また、現地を2月以降に訪れた人で、発熱や咳嗽などの症状がみられる場合には、現地に滞在しているならば速やかに現地の医療機関を受診してください。また、滞在後およそ7日程度までに同様の症状がある場合には、帰国時であれば検疫所(健康相談室)にお申し出ください。帰国後であれば、まず医療機関あるいは保健所に連絡し、指示に従ってください。