2011年04月21日更新 オーストラリアで蚊による病気のリスクが高くなっています。
蚊には、くれぐれもお気をつけ下さい。
蚊は、動物や人から吸血をする際に、持っている感染症の病原体(マラリア・デング熱などの病原体)をうつすことがあります。
オーストラリアでは、蚊によってうつる風土病(ロスリバーウイルス感染症・バーマ森林ウイルス感染症・マレーバレー脳炎など)があります。
ロスリバーウイルス感染症:関節痛がみられることが多く、発熱・倦怠感・頭痛・発疹などが多く見られます。
マレーバレー脳炎・バーマ森林ウイルス感染症:高熱・激しい頭痛から意識障害などの脳炎症状が見られます。
西オーストラリア州では、州内北部のキンバリー周辺や州内南西部のパース市で、例年に比べてロスリーバウイルス感染症の患者が増えています。
また、クイーズランド州ではケアンズ市内でデング熱のアウトブレイクが起きており、Mooroobool地区やManudama地区などで患者が増加しています。
いずれの地域にも、日本人が訪れる観光地が含まれますので、現地に行かれる方や感染症等の情報を探していただくとともに、以下の対策をご考慮ください。
○蚊に刺されないための対策
・可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わった、または蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。ホテルの網戸設備が問題あるようなら蚊帳をご検討ください。蚊取り線香も有効です・長袖のシャツ・ズボンを着て、極力皮膚の露出を避けるようにしてください。
・屋外で活動または網戸が備わっていない場合では、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を皮膚の露出部につけてください。使用する場合は、必ず添付文書にある添付書類に書かれた使用法を守ってください。日焼け止めを使用する際には、必ず日焼け止めを塗ってから虫よけ剤を塗ってください
・子ども特に乳児への虫除け剤の使用については、小児科医にご相談ください。もし、虫除け剤を使用できない場合には、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーを覆ってください。
○心配な場合には早めの受診を
現在、オーストラリアで流行が見られる病気はいずれも、発熱の症状を伴います。海外で熱がでたら、できる限り早く医療機関を受診してください。
オーストラリアからご帰国の際、熱や不安な症状のある方は、検疫所の担当官にお申し出下さい。