2011年09月29日更新 エストニアでA型肝炎が流行しています。
A型肝炎は、感染した人の糞便や、ウイルスに汚染された水や氷、野菜や果物、魚介類を生で食べることによって感染します。また特定の性交渉で感染することもあります。
ウイルスに感染した後、15~50日(平均28日)の潜伏期間をおいて、急な発熱、全身のだるさ、食欲不振、吐き気や嘔吐が見られ、数日たつと黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなること)がみられます。症状が軽くて済む場合もありますが、重症の場合、回復するまでに数週間から数ヶ月かかる場合もあります。
A型肝炎は世界中でみられますが、衛生状態が悪く飲用水の管理が悪い地域でのリスクが高くなります。
エストニアからの報告によりますと、2011年8月をピークとして2011年9月26日現在で62名のA型肝炎症例が発生しており、うち9月19日から25日までの間に13名の症例が発生しています。なお、今後も患者の発生が続くと予想されています。
予防対策としては、A型肝炎の予防接種を検討すると同時に、十分に加熱された飲食物を摂取しましょう。飲料水の管理を含め衛生状態が不十分な地域では、生水・生肉・生野菜から感染する可能性があります。また、食事の前には、手を洗いましょう。