2012年01月20日更新 エジプトで新たな鳥インフルエンザの患者が報告されました。

2012年1月19日に公表されたWHOの情報によりますと、エジプト保健省は、新たに鳥インフルエンザA (H5N1)患者2例を報告しました。

1例目の患者は、カイロに住む2歳の女児です。2011年10月30日にインフルエンザ様症状(ILI)でHelwan発熱病院外来を受診しました。ILIの定点調査として外来ILI患者から採取した定期的な検体検査のため、中央公衆衛生検査センターでRT-PCRが行われ確定診断されました。検査室での確定診断の後、疫学調査チームにより患者調査が行われました。患者家族から収集したデータのレトロスペクティック(後向き)調査により、裏庭で飼育していた家きんへの曝露があったことがわかりました。患者の検体は、米国海軍医学研究ユニット(NAMRU-3)へ送付され、さらに詳しい遺伝子配列解析が行われています。

2例目の患者は、ファイユーム県に住む31歳の男性です。2012年1月1日に発症し、1月14日にタミフルを処方され、現在まだ重症治療病棟に入院中です。WHO世界インフルエンザサーベイランスネットワークの国立インフルエンザセンター、中央公衆衛生検査センターにおいて確定診断されました。

感染源調査により、両患者は裏庭で飼っている家きんと接触していたことが判明しています。

エジプトでは現在までに159例の患者が確認され、そのうち55例が死亡しています。

現地にご滞在の際は、鳥がたくさんいる場所で鳥に直接触ったり、病気や死んだ鳥に近寄らないようにしましょう。

出典

WHO(GAR)Avian Influenzasituation in Egypt-update
http://www.who.int/csr/don/2012_01_19b/en/index.html