2012年06月21日更新 米国でウエストナイル熱の患者が報告されました。
ウエストナイル熱はウエストナイルウイルスによる感染症です。このウイルスは蚊によってうつり、感染した人の20%ぐらいに発熱、頭痛、筋肉痛などの症状を起こします。1%足らずが重症の脳炎などを起こします。50歳以上の人が重症になる可能性が高いとされています。有効なワクチンはなく、流行地域では蚊に刺されないことが非常に重要です。
このウイルスは世界の広い範囲で発生がみられますが、北米だけでなく東ヨーロッパや地中海地域でも、夏季から秋にかけ流行がみられるようになっています。
6月12日に公表されたCDCの情報によりますと、テキサス州で患者が1名報告されました。
2011年の米国におけるウエストナイル熱感染者の合計は712名(うち43名死亡)でした。
ウエストナイルウイルスの感染シーズンが始まりました。
蚊はウエストナイルウイルス以外にも多くの病気を人にうつします。蚊に刺されないように十分にご注意ください。また、死んだ鳥をみつけた場合素手で処理しないようにしてください。
蚊に刺されないための対策
- 可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているかエアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
- 長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
- 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書にかかれた使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
- 子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。
参考
CDC
http://www.cdc.gov/ncidod/dvbid/westnile/surv&controlCaseCount12_detailed.htm
2011年のウエストナイルウイルス感染者数の最終報告(米国)
http://www.cdc.gov/ncidod/dvbid/westnile/surv&controlCaseCount11_detailed.htm