2012年08月03日更新 オーストラリアに渡航する方はコウモリに触らないように注意してください

2012年8月2日、オーストラリアのクイーンズランド州保健省は、住民と渡航者に、コウモリに触らないように注意喚起を行いました。

これは、従業員や来園者がコウモリに咬まれたり、引っかかれたりしないように適切な対策を取っていなかった事業者があったためです。

オーストラリアのコウモリは、狂犬病ウイルスによく似たリッサウイルスを保有していることがあります。コウモリに咬まれたり、引っかかれたりした場合には、すぐに医療機関を受診して、ワクチンを接種するなどの対応が必要です。リッサウイルスは、コウモリに咬まれたり、引っかかれたりするほか、コウモリの唾液が目や鼻、口に入ることでも感染します。

クイーンズランドでは、これまでに、リッサウイルスに感染した患者が2人報告されています。1996年と1998年に報告されましたが、2人とも死亡しました。

現地で、コウモリに咬まれたり、引っかかれたりした場合には、すぐに、傷を流水でしっかり5分間洗ってください。なお、強くこすって洗わないようにしてください。洗った後、傷口に使用できる消毒薬があれば使ってください。また、コウモリの唾液が目や鼻、口に入った場合には、その部分を水でしっかり洗ってください。傷の手当てが終わった後、すぐに医療機関を受診してください。

出典

Queensland Healthmedia statementWarning on health risks from handling bats
http://www.health.qld.gov.au/news/media_releases/lyssavirus120802.pdf[PDF形式:122KB]