2013年04月17日更新 北欧でA型肝炎の患者が増加しています

4月15日付けで公表された欧州疾病予防管理センター(ECDC)の情報によりますと、昨年10月1日から今年4月8日までに、北欧の4か国(デンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン)でA型肝炎の患者が16人報告されています。検出されたウイルスの遺伝子亜型はIBで、RNAシークエンスも同じでした。

潜伏期間内に欧州連合(EU)加盟国外に渡航歴のある患者はいないので、EU加盟国内で感染し、複数の国で患者が発生していると考えられています。記述疫学調査の結果、EU加盟国内で、ウイルスに汚染された複数の感染源による食品由来感染症であると考えられています。

疫学調査の結果、患者が発生している国では、感染源として冷凍イチゴが疑われています。この仮説は、更なる調査が進められています。RNAのシークエンス解析、患者からの聞き取り、食品の調査、購入歴の調査によって、さらなる根拠が明らかになると考えられます。現時点では、さらに患者が確認され、報告されることが予想されます。

ECDC、欧州食品安全機関(EFSA)、欧州委員会は、患者が発生している国と協力し、状況を注視しています。なお、4月11日のスウェーデン感染症対策研究所による報道発表によりますと、食品管理当局は、購入した冷凍イチゴを食べる際には加熱するように推奨しています。

出典

ECDC
Outbreak of hepatitis A virus infection in four Nordic countries
http://www.ecdc.europa.eu/en/publications/Publications/hepatitis-a-rapid-assessment-nordic-countries-april2013.pdf[PDF形式:236KB]

COMMUNICABLE DISEASE THREATS REPORT
Week 15, 7-13 April 2013
http://www.ecdc.europa.eu/en/publications/Publications/communicable-disease-threats-report-13-april-2013.pdf[PDF形式:529KB]