2015年02月06日更新 ベルリン、ドイツにおける麻しんの流行発生

2015年2月2日付けの欧州疾病予防管理センター(ECDC)が毎週公表している感染症情報(Communicable Disease Threats Report:CDTR)によりますと、今年に入りドイツのベルリンでいくつかの学校から麻しんの発生が報告されています。患者数は153人に上ります。

この他の地域でも、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、キルギスタン、米国、中国、スーダン、パプア・ニューギニアなどで流行が続いています。

麻しん(はしか)は、麻しんウイルスが、空気感染、飛沫感染、接触感染によって人から人にうつるウイルス感染症です。その感染力はウイルスの中で最も強く、麻しんを発症している人と同じ部屋にいただけで(空気)感染することがあります。また、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。成人の方が重症化する傾向があり、肺炎や脳炎などの重い合併症を起こします。

麻しんは予防接種で予防することができます。予防効果を確実にするためには、2回の接種が必要です。現在、1歳と小学校入学前1年間の子どもに対して、計2回の定期予防接種が行われています。麻しんの流行がみられる地域へ海外渡航される前には、母子健康手帳などで、予防接種歴を確認してください。麻しんに罹ったことがない方で、麻しんの予防接種を受けたことがない又は1回しか受けていない方、または予防接種を受けたかどうかがわからない方は、流行地へ渡航する前に、早めに医師に相談してください。

◆感染症別情報:麻しん

出典

ECDC Summary of public health threats, CDTR.,2February2015
Measles – Europe
http://www.ecdc.europa.eu/en/press/news/_layouts/forms/
News_DispForm.aspx?List=8db7286c-fe2d-476c-9133-18ff4cb1b568&ID=1161

参考

FORTH最新ニュース
麻しんについて(ファクトシート)(2014年11月18日)
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2014/11181543.html

厚生労働省
麻しん(はしか)に関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/qa/kenkou/hashika/index.html

国立感染症研究所
感染症情報麻疹
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ma/measles.html