2015年03月03日更新 欧州各地で麻しんの流行が続いています

欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、2015年3月2日付け記事で麻しんの流行が欧州各地で続いていることについて情報を発信しています。

記事によりますと、ドイツのベルリンでは流行が続いており、今年に入ってから既に600人以上の患者が報告されました。また、2014年、欧州各国合わせて麻しん発生患者数が3,616人に上り、そのうち83%がワクチン未接種であったとされています。

麻しん(はしか)は、麻しんウイルスが、空気感染、飛沫感染、接触感染によって人から人にうつるウイルス感染症です。その感染力はウイルスの中で最も強く、麻しんを発症している人と同じ部屋にいただけで(空気)感染することがあります。また、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。成人の方が重症化する傾向があり、肺炎や脳炎などの重い合併症を起こします。

麻しんはワクチン接種で予防することができます。予防効果を確実にするためには、2回の接種が必要です。現在、1歳と小学校入学前1年間の子どもに対して、計2回の定期予防接種が行われています。麻しんの流行がみられる地域へ海外渡航される前には、母子健康手帳などで、予防接種歴を確認してください。麻しんに感染したことがない方で、麻しんのワクチン接種を受けたことがない又は1回しか受けていない方、もしくは接種を受けたかどうかがわからない方は、流行地へ渡航する前に、早めに医師に相談してください。

◆感染症別情報:麻しん(はしか)

出典

ECDC.HIGHLIGHTS[Activities/Scientific advice].
The continuing problem of measles in Europe.02 Mar 2015.
http://www.ecdc.europa.eu/en/activities/sciadvice/_layouts/forms/Review_DispForm.aspx?List=a3216f4c-f040-4f51-9f77-a96046dbfd72&ID=777

参考

FORTH最新ニュース
麻しんについて(ファクトシート)(2015年2月)
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2015/02121326.html

厚生労働省
麻しん(はしか)に関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/qa/kenkou/hashika/index.html

国立感染症研究所
感染症情報麻疹
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ma/measles.html