2017年02月03日更新 ジカウイルス感染症の発生状況について (更新2)

2017年2月2日付けでWHOより発表されたジカウイルス感染症(いわゆるジカ熱)の発生状況に関する報告です。ジカウイルス感染症の発生状況は以下のとおりです。

情報更新の要点

  • この2週間に、新しく蚊の媒介によるジカウイルス感染症が報告された国と地域はありません。
  • この2週間に、新しくジカウイルス感染症が関係する可能性のある小頭症その他の中枢神経系(central nerve system: CNS) 奇形が報告された国と地域はありません。
  • この2週間に、新しくジカウイルス感染症と関連するギラン・バレー症候群(GBS: Guillain-Barré syndrome)が報告された国と地域はありません。
  • 次回の発生状況の報告は、2017年2月17日に出されます。そのときには、国の新しい分類案が示される予定です。

分析

●全体として、世界におけるリスク評価は変わっていません。ジカウイルスは、媒介する蚊が生息する地域で、地理的に拡大し続けています。いくつもの国、いくつもの地域で、ジカウイルス感染症の患者が減少する傾向が報告されていますが、警戒体制を高く維持しておくことが必要です。

発生状況

  • 76の国と地域で、2007年以降(2015年以降、70の国と地域からです)蚊が媒介するジカウイルスの感染伝播のエビデンスが報告されています。
    • 2015年以降、59の国と地域で流行発生が報告されました。
      ・7つの国と地域で、2016年もしくは2017年に、蚊が媒介するジカの感染の地域感染の可能性や
      エビデンスがあります。
    • 10の国と地域で、2015年以前もしくは2015年に地域で蚊が媒介するジカウイルス感染の
      エビデンスが報告されています。しかし、これらの国と地域では、2016年もしくは2017年には
      患者が報告されていないか、又は流行が終息しています。
    • 2016年2月以降、13の国でジカウイルスのヒト-ヒト感染のエビデンスが報告されました。
    • 29の国と地域で、ジカウイルス感染症と関係する可能性の高い、または先天性の感染症が示唆される小頭症その他の中枢神経奇形が報告されました。
    • 21の国と地域で、ギラン・バレー症候群(GBS)の発生数の増加、および/またはGBS患者でジカウイルス感染症の検査確認が報告されました。

出典

WHO.Situation Report, Emergencies. 2February2017
Zika virus, Microcephaly and Guillain-Barré syndrome
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/254507/1/zikasitrep2Feb17-eng.pdf?ua=1[PDF形式:100KB]