2017年03月22日更新 コレラの発生状況- イエメン(更新3)

2017年3月21日に、WHO東地中海地域事務局(EMRO)から、イエメン国民保健省がコレラ患者に関する情報を更新したことが公表されました。

情報の詳細

2017年3月21日に、イエメン国民保健省は、現在も発生が続くコレラ患者に関する新たな数値を発表しました。2017年3月6日から12日までの間に、新たにコレラ疑い患者88人が報告されました。このうち、2人が死亡しました。主に、Hajjah(ハッジャ)、Al Bayda(アルバイダ)、Sana'a(サナア)の行政地区から報告されています。

2016年10月に流行が始まって以降、死亡者108人を含む合計23,506人のコレラ疑い患者が全国各地から報告されました。死亡率は0.46%でした。報告されたこれらの患者のうち、これまでに15行政地区で採取された198本の検体から、コレラ菌(Vibrio cholerae)O1型が検査確認されました。急性下痢症/コレラが疑われた患者のうち、3分の1は5歳未満の子どもでした。

イエメン国民保健省などの対策組織とともに、WHOによって主導された医療組織の(各地での)取り組みが功を奏し、新たなコレラ患者の数は、ほとんどの行政地区で減り続けています。

WHOは、コレラ患者に対応する病院に救急の医療品を提供しており、首都サナアと、アデン、アビヤン、ライマ、タイズ、フダイダ、イッブ、ハッジャ、バイダー、ザマール、サナアなどの各県にある16の下痢症治療センターで、患者の回復と健康維持への支援を行っています。

患者は減少していますが、その一方で、医療施設への利用環境が不十分で、地域の不安定な治安のために新たま患者を調査する能力に限界があることから、新たな患者の発生も続いています。

出典

EMRO/WHO.News, Surveillance, forecasting and response. 21 March 2017
Weekly update:cholera cases in Yemen
http://www.emro.who.int/surveillance-forecasting-response/surveillance-news/update-cholera-cases-in-yemen-21-march-2017.html