2017年08月24日更新 コレラ流行の再興- イエメン (更新10)

2017年8月22日付けでWHO東地中海地域事務局(EMRO)イエメン事務局から公表された、第33週(8月14-20日)の週報です。

要約

国による発生状況の報告

  • 2017年4月27日から8月20日までの累積数は、患者が542,278人、死亡者が2,003人(致死率0.37%)となりました。第33週には、患者27,766人が報告されました。また、17人が死亡しました。
  • (発生の)ピークは第26週に観測されました。以後、週毎の患者数は、6週続けて、減ってきています。
  • この3週間の(減少)傾向は、-7%で安定した状態です。この3週間の週毎の平均患者数は、36,603人になっています。
  • 5歳未満の子どもが、患者の23%を占めています。18歳未満では、患者の53%を占めます。
  • 合計で、10,108人に迅速診断テストが行われました。検査率は18.6%となっています。

県と地方行政地区による発生状況の報告

  • 合計、23県のうちの22県(96%)、333行政地区のうちの300地区(90%)で、感染が発生しています。今週、新たに3地区で感染が発生しました。
  • 感染経路の阻止は、未だに、どの県でも認められません。
  • 人口1万人あたりの累積患者発生率が最高を示す5つの県は、Al Mahwit(マフウィート県、432人)、Al Dhaele'e(ダーリウ県、421人)、 Amran(アムラーン県、366人)、Abyan(アビヤン県、312人)、Sana'a(首都サナア、240人)となっています。
  • この3週間の傾向では、Al Jawf(ジャウフ県)、Saada(サアダ県)、Shabwah(シャブワ県)の3県で増加が続いており、9県では減少してきています。最も発生率の高かった4県では、減少傾向もしくは安定した傾向となっています。
  • Raymah (ライマ県)では、累積の致死率が1%を上回る状態です。

地域行政の優先順位

  • 感染の発生率、(発生の)傾向、患者の規模に基づき、86行政地区での優先的な取り組みが認められています。
  • 35行政地区では、致死率が1%を上回っています。これらの地区は、患者管理を実践するための緊急検討会の対象となっています。

出典

Yemen, EMRO/WHO. Electronic Disease Early Warning System(eDEWS). W33 2017 (Aug 14-Aug 20)
Cholera Response, Weekly Epidemiological Bulletin
http://www.emro.who.int/images/stories/yemen/Yemen_Cholera_Response_-_Weekly_Epidemiological_Bulletin_-_W33_2017_Aug_14-Aug_20.pdf?ua=1[PDF形式:4,198KB]