ヨーロッパにおけるウエストナイル熱の流行状況(2018年シーズン)

欧州疾病予防管理センター(ECDC)2018年9月14日

ECDCでは、毎シーズン、ヨーロッパにおけるウエストナイル熱の流行状況を調査し、毎週、速報を公表しています。

2018年9月7日から13日にかけて、EU加盟国において、150例のウエストナイル熱感染者が報告されました。
国別感染者数:ルーマニア(66人)、イタリア(34人)、ギリシャ(24人)、ハンガリー(21人)、オーストリア(3人)、ブルガリア(2人)

また、EU周辺諸国において、56例のウエストナイル熱感染者が報告されました。
国別感染者数:セルビア(24人)、イスラエル(32人)

このうち、ルーマニア(2地域)、ハンガリー(1地域)、セルビア(1地域)の4つの地域においては、ウエストナイル熱の最初のヒトの感染例の報告になります。他のすべての感染者は、過去にウエストナイル熱の流行シーズンに影響を受けてきた地域からの報告です。

今週(9/7-13)は、ルーマニア(7人)、ギリシャ(6人)、イタリア(3人)、セルビア(3人)の計19人の死亡が報告されました。

同じ週には、イタリア(26件)、ハンガリー(16件)、フランス(2件)、ギリシャ(1件)、ルーマニア(1件)において、46件のウマのウエストナイル熱のアウトブレイクが報告されました。

2018年9月13日現在、EU加盟国において、累計948人のウエストナイル熱感染者が報告されました。
国別感染者数:イタリア(361人)、ギリシャ(192人)、ルーマニア(183人)、ハンガリー(155人)、クロアチア(25人)、フランス(16人)、オーストリア(13人)、ブルガリア(2人)、スロベニア(1人)

EU近隣諸国においては、累計370人のウエストナイル熱感染者が報告されました。
国別感染者数:セルビア(286人)、イスラエル(81人)、コソボ(3人)

これまでに、セルビア(29人)、イタリア(21人)、ギリシャ(19人)、ルーマニア(19人)、ハンガリー(1人)、コソボ(1人)において、ウエストナイルウイルス感染による90人の死亡が報告されています。

現在の流行シーズン中に、イタリア(92件)、ハンガリー(58件)、ギリシャ(9件)、フランス(2件)、ルーマニア(2件)において、合わせて163件のウマのウエストナイル熱のアウトブレイクが報告されています。

ECDC surveillance Atlas(ウエストナイル熱感染者発生地域)

出典

Weekly updates: 2018 West Nile fever transmission season 14 September 2018, ECDC
https://ecdc.europa.eu/en/west-nile-fever/surveillance-and-disease-data/disease-data-ecdc

Surveillance and disease data for West Nile fever, ECDC
https://ecdc.europa.eu/en/west-nile-fever/surveillance-and-disease-data