中東呼吸器症候群(MERS-CoV)-サウジアラビア王国(更新)
Disease outbreak news:Update 2020年2月24日
2019年12月1日から2020年1月31日までの間、サウジアラビアの国際保健規則(National International Health Regulations(IHR))の担当窓口は、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染の新たな症例19例を報告しました。8例の関連する死亡を含みます。アシール(Aseer)7例、リヤド(Riyadh)6例、アルカシム(Al-Qassim)2例、東部(Eastern)2例、 マディーナ(Madinah)1例及びジャウフ(Aljouf)1例の各地域から報告された症例です。2020年1月に、6症例のクラスターからなる病院におけるアウトブレイクの事例がアシール地域において報告されました。うち3例は医療従事者であり、2例は患者、1例は訪問者でした。このクラスターの1名は2020年2月4日に死亡しました。
報告された19症例の詳細は下記のリンクで提供されています:
MERS-CoV cases reported from 1 December 2019 through 31 January 2020
xls, 124kb
2012年から2020年1月31日までの間にWHOへ報告された、MERS-CoV感染の検査室確定症例数の世界の合計は、2,519人であり、関連する死亡例は866人でした。
世界の症例数は国際保健規則(IHR2005)に基づいて現在までにWHOに報告された検査室確定症例の合計数を反映しています。合計の死亡数は、MERSの影響を受けた加盟国のフォローアップを通じてWHO に現在までに報告されている死亡例を含みます。
報告された19症例の詳細は下記のリンクで提供されています:
MERS-CoV cases reported from 1 December 2019 through 31 January 2020
xls, 124kb
2012年から2020年1月31日までの間にWHOへ報告された、MERS-CoV感染の検査室確定症例数の世界の合計は、2,519人であり、関連する死亡例は866人でした。
世界の症例数は国際保健規則(IHR2005)に基づいて現在までにWHOに報告された検査室確定症例の合計数を反映しています。合計の死亡数は、MERSの影響を受けた加盟国のフォローアップを通じてWHO に現在までに報告されている死亡例を含みます。
WHOによるリスク評価
MERS-CoVによる感染は高い死亡率をもたらす重篤な疾患を引き起こす可能性があります。ヒトは感染したヒトコブラクダとの直接的または間接的な接触を通して、MERS-CoVに感染します。MERS-CoVはヒトとの間で、特に感染した患者と厳密に保護されていない接触から感染伝播する能力が実証されています。これまでに観察された非持続性のヒトからヒトへの感染は主に医療施設で発生しています。
これらの新たな症例の報告はWHOによるMERS-CoVの全体的なリスク評価を変えるものではありません。WHOはMERS-CoV感染の新たな症例は中東から報告されると予測しています。また感染したヒトコブラクダ、動物性食品(例えば未加工のラクダのミルクの消費)もしくはヒト(例えば医療施設内の接触)への曝露により感染したかもしれない個人によって、他国への感染例の流出が続くと予測しています。
WHOは疫学的状況の監視と、最新の情報に基づいたリスク評価を継続する予定です。
これらの新たな症例の報告はWHOによるMERS-CoVの全体的なリスク評価を変えるものではありません。WHOはMERS-CoV感染の新たな症例は中東から報告されると予測しています。また感染したヒトコブラクダ、動物性食品(例えば未加工のラクダのミルクの消費)もしくはヒト(例えば医療施設内の接触)への曝露により感染したかもしれない個人によって、他国への感染例の流出が続くと予測しています。
WHOは疫学的状況の監視と、最新の情報に基づいたリスク評価を継続する予定です。
WHOからのアドバイス
現在の状況と入手可能な情報に基づいて、WHOはすべての加盟国に対し、急性呼吸器感染症に対するサーベイランスを継続し、あらゆる異常なパターンを注意深く見直すことを奨励しています。
感染予防と管理(IPC)対策は、医療施設でのMERS-CoVの拡大を防ぐために重要です。他の呼吸器感染症と同様に、MERS-CoVの初期症状は非特異的であるため、MERS-CoV感染症の患者を早期に特定することは必ずしも可能ではありません。したがって、医療従事者は、診断に関係なく、常にすべての患者に対して一貫した標準予防策を適用する必要があります。急性呼吸器感染症の症状のある患者に治療を行う場合は、飛沫感染予防策を標準予防策に追加する必要があります。 MERS-CoV感染の疑い例または確認例を治療するときには、接触感染予防策および眼の保護具を追加する必要があります。エアロゾルを発生させうる手技を行う際は、空気感染予防策を講じる必要があります。
早期の特定、症例の管理および隔離は、適切な感染予防および管理対策とともに、MERS-CoVのヒトからヒトへの感染を予防することができます。
MERS-CoVは、糖尿病、腎不全、慢性肺疾患や免疫不全のような慢性病状のある人々に、より重篤な疾患を引き起こします。したがって、これらの人々はウイルスが潜在的に伝播しているということが知られている農場、市場、または家畜小屋などを訪れる際に、ヒトコブラクダとの濃厚接触を避けるべきです。一般的な衛生対策、例えば、動物に触れる前後には必ず手を洗うこと、病気の動物との接触を避けることなどは徹底すべきです。
食品衛生の手技は監視が必要です。ラクダの生ミルクや尿を飲むことは避けるべきであり、適切に加熱調理されていないラクダ肉を食べることも控えるべきです。
WHOは、この事象に関して入境地点での特別なスクリーニングは勧告しておらず、現地点ではいかなる渡航や貿易の制限も推奨していません。
感染予防と管理(IPC)対策は、医療施設でのMERS-CoVの拡大を防ぐために重要です。他の呼吸器感染症と同様に、MERS-CoVの初期症状は非特異的であるため、MERS-CoV感染症の患者を早期に特定することは必ずしも可能ではありません。したがって、医療従事者は、診断に関係なく、常にすべての患者に対して一貫した標準予防策を適用する必要があります。急性呼吸器感染症の症状のある患者に治療を行う場合は、飛沫感染予防策を標準予防策に追加する必要があります。 MERS-CoV感染の疑い例または確認例を治療するときには、接触感染予防策および眼の保護具を追加する必要があります。エアロゾルを発生させうる手技を行う際は、空気感染予防策を講じる必要があります。
早期の特定、症例の管理および隔離は、適切な感染予防および管理対策とともに、MERS-CoVのヒトからヒトへの感染を予防することができます。
MERS-CoVは、糖尿病、腎不全、慢性肺疾患や免疫不全のような慢性病状のある人々に、より重篤な疾患を引き起こします。したがって、これらの人々はウイルスが潜在的に伝播しているということが知られている農場、市場、または家畜小屋などを訪れる際に、ヒトコブラクダとの濃厚接触を避けるべきです。一般的な衛生対策、例えば、動物に触れる前後には必ず手を洗うこと、病気の動物との接触を避けることなどは徹底すべきです。
食品衛生の手技は監視が必要です。ラクダの生ミルクや尿を飲むことは避けるべきであり、適切に加熱調理されていないラクダ肉を食べることも控えるべきです。
WHOは、この事象に関して入境地点での特別なスクリーニングは勧告しておらず、現地点ではいかなる渡航や貿易の制限も推奨していません。
出典
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) - The Kingdom of Saudi Arabia
Disease Outbreak News: Update 24 February 2020
https://www.who.int/csr/don/24-february-2020-mers-saudi-arabia/en/
Disease Outbreak News: Update 24 February 2020
https://www.who.int/csr/don/24-february-2020-mers-saudi-arabia/en/