新型コロナウイルス感染症に係る世界の状況報告

COVID-19 Weekly Epidemiological Update(WHO)2022年7月6日

世界の概況

新規感染者数については、2022年3月の頂点以降は減少傾向であり、その後に世界的に4週連続で増加しています。新規感染者数は、2022年6月27日から7月3日までの週(以下「直近1週間」という。)に4,649,003人と報告され、前週と比較して3%増加と、同等でした(図1)。新規死亡者数については、直近1週間で8,102人と報告され、前週と比較して12%減少しました。管轄地域別の新規感染者数については、東地中海地域で29%、東南アジア地域で20%、ヨーロッパ地域で15%及び西太平洋地域で4%増加した一方、アフリカ地域で33%及びアメリカ地域で18%減少しています。管轄地域別の新規死亡者数については、東地中海地域で34%及び東南アジア地域で16%増加した一方、アフリカ地域で50%、アメリカ地域で13%、ヨーロッパ地域で12%及び西太平洋地域で12%の減少が観察されています。2022年7月3日時点で、全世界の累積感染者数は546,363,985人、累積死亡者数は6,336,802人となります。
 
これらの傾向については、いくつかの国が検体採取方式を積極的に変更し、全体の検査数が減少して結果的に検出される感染者数が減少するため、慎重に解釈する必要があります。
 
各国別では、新規感染者数が多い上位5か国は、フランス(603,074人、33%増加)、ドイツ(555,331人、2%減少)、イタリア(511,037人、50%増加)、米国(496,049人、29%減少)及びブラジル(334,852人、4%減少)でした。また、直近1週間における新規死亡者数が多い上位5か国は、米国(1,622人、19%減少)、ブラジル(1,187人、10%減少)、中国(755人、30%減少)、イタリア(430人、21%増加)及びロシア(371人、14%減少)でした。
 
図1 2022年7月3日時点の週別又はWHO管轄地域別の新型コロナウイルス感染者数及び世界の死亡者数の推移
 

表1 2022年7月3日時点におけるWHO管轄地域別の新規又は累積新型コロナウイルス感染者の確定症例数及び死亡者数

WHO管轄地域別の概況

アフリカ地域

新規感染者数については、直近1週間で18,483人と報告され、前週と比較して33%減少しました。アフリカ地域内の13か国(全体の25%)については、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、モーリタニアで418%(135人から699人)、赤道ギニアで109%(44人から92人)及びコートジボワールで88%(340人から638人)の最大の増加が報告されました。
 
新規死亡者数については、直近1週間で122人と報告され、前週と比較して50%減少しました。
 
新規感染者数が多い上位3か国
国名 新規感染者数 人口10万人当たりの
新規感染者数
前週との比較
南アフリカ 2,842人 4.8人 58%減少
ケニア 2,283人 4.2人 20%減少
エチオピア 2,038人 1.8人 41%減少
 
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 新規死亡者数 人口10万人当たりの
新規死亡者数
前週との比較
南アフリカ 81人 1.0人未満 39%減少
ジンバブエ 9人 1.0人未満 40%減少
エチオピア 8人 1.0人未満 同等

アメリカ地域

新規感染者数については、直近1週間で1,128,639人と報告され、前週と比較して18%減少しました。アメリカ地域内における46か国中の14か国(全体の30%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、セントクリストファー・ネービスで319%(37人から155人)、ハイチで303%(75人から302人)及びサン・バルテルミーで65%(26人から43人)の最大の増加が報告されました。
 
新規死亡者数については、直近1週間で3,632人と報告され、前週と比較して13%減少しました。
 
新規感染者数が多い上位3か国
国名 新規感染者数 人口10万人当たりの
新規感染者数
前週との比較
米国 496,049人 149.9人 29%減少
ブラジル 334,852人 157.5人 4%減少
メキシコ 97,374人 75.5人 27%増加
 
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 新規死亡者数 人口10万人当たりの
新規死亡者数
前週との比較
米国 1,622人 1.0人未満 19%減少
ブラジル 1,187人 1.0人未満 10%減少
チリ 178人 1.0人未満 12%増加

 

東地中海地域

新規感染者数については、直近1週間で95,912人と報告され、前週と比較して29%増加しました。東地中海地域内の8か国(全体の36%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、パレスチナで235%(403人から1,350人)、イラクで153%(6,237人から15,791人)及びチュニジアで141%(2,277人から5,477人)の最大の増加が報告されました。
 
新規死亡者数については、直近1週間で111人と報告され、前週と比較して34%増加しました。
 
新規感染者数が多い上位3か国
国名 新規感染者数 人口10万人当たりの
新規感染者数
前週との比較
モロッコ 21,124人 57.2人 19%増加
イラク 15,791人 39.3人 153%増加
UAE 12,347人 124.8人 11%増加
 
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 新規死亡者数 人口10万人当たりの
新規死亡者数
前週との比較
チュニジア 21人 1.0人未満 40%増加
モロッコ 18人 1.0人未満 50%増加
サウジアラビア 13人 1.0人未満 同等

 

ヨーロッパ地域

新規感染者数については、過去1か月間で増加が継続しており、直近1週間で2,421,772人と報告され、前週と比較して15%増加しました。ヨーロッパ地域内の31か国(全体の51%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、コソボで327%(199人から849人)、キルギスで314%(7人から29人)及びカザフスタンで221%(299人から959人)の最大の増加が報告されました。
 
新規死亡者数については、直近1週間で2,347人と報告され、前週と比較して12%減少しました。
 
新規感染者数が多い上位3か国
国名 新規感染者数 人口10万人当たりの
新規感染者数
前週との比較
フランス 603,074人 927.2人 33%増加
ドイツ 555,331人 667.7人 2%減少
イタリア 511,037人 856.8人 50%増加
 
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 新規死亡者数 人口10万人当たりの
新規死亡者数
前週との比較
イタリア 430人 1.0人未満 21%増加
ロシア 371人 1.0人未満 14%減少
スペイン 312人 1.0人未満 2%減少

 

東南アジア地域

新規感染者数については、2022年6月早期以降増加傾向が報告されており、直近1週間で157,080人と報告され、前週と比較して20%増加しました。東南アジア地域内の5か国(全体の50%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、ブータンで115%(48人から103人)、ネパールで57%(171人から268人)及びバングラデシュで53%(8,846人から13,516人)の最大の増加が報告されました。
 
新規死亡者数については、直近1週間で364人と報告され、前週と比較して16%増加しました。
 
新規感染者数が多い上位3か国
国名 新規感染者数 人口10万人当たりの
新規感染者数
前週との比較
インド 112,456人 8.1人 21%増加
タイ 15,950人 22.9人 6%増加
バングラデシュ 13,516人 8.2人 53%増加
 
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 新規死亡者数 人口10万人当たりの
新規死亡者数
前週との比較
インド 200人 1.0人未満 39%増加
タイ 108人 1.0人未満 14%減少
インドネシア 32人 1.0人未満 7%増加

 

西太平洋地域

新規感染者数については、2022年5月中旬以降の減少傾向の後、直近1週間で827,117人と報告され、前週と比較して4%増加と、微増しました。西太平洋地域内の13か国(全体の39%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、北マリアナ諸島で118%(87人から190人)、パラオで80%(20人から36人)及びニューカレドニアで60%(513人から822人)の最大の増加が報告されました。
 
新規死亡者数については、直近1週間で1,526人と報告され、前週と比較して12%減少しました。
 
新規感染者数が多い上位3か国
国名 新規感染者数 人口10万人当たりの
新規感染者数
前週との比較
中国 270,446人 18.4人 19%減少
オーストラリア 210,389人 825.1人 7%増加
日本 136,357人 107.8人 25%増加
 
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 新規死亡者数 人口10万人当たりの
新規死亡者数
前週との比較
中国 755人 1.0人未満 30%減少
オーストラリア 331人 1.3人 同等
日本 192人 1.0人未満 106%増加

 

新型コロナウイルスの懸念される変異株及び注目すべき変異株についての特別な焦点

国の、当局、機関及び研究者と協力して、新型コロナウイルスの変異株が感染・伝播性や病原性に影響するか否か、感染拡大を制御するための、ワクチンの効果(以下「VE」という。)、治療法、診断又は公衆衛生上の取組(以下「PHSM」という。)について、WHOは定期的に評価しています。潜在的な、懸念される変異株(以下「VOC」という。)、注目すべき変異株(以下「VOI」という。)及び監視下にある変異株(以下「VUM」という。)は、世界の公衆衛生にもたらすリスクに基づいて定期的に評価されています。
 
流行している変異株の継続的な進化及び付随する疫学の変化を反映するために、変異株の分類が改訂される予定です。変異株の分類基準、現在又は過去に流行していたVOC、VOI及びVUMの現在の一覧は、新型コロナウイルス変異株の追跡ウェブサイトで閲覧できます。国の当局は、他の変異株の指定を選択することができ、かつ、進化した新しい変異株及びその影響を調査及び報告するよう強く奨励されています。

VOCの世界的な拡散及び有病率

オミクロン株(B.1.1.529系統並びにその亜系統のBA.X系統及び組換え体を指す。以下同じ。)のVOCは世界的に流行している優勢な変異株のままであり、2022年6月1日から30日までにGISAIDに報告された検体の92%を占めています。指定待機中の残りの8%(オミクロン株と推定。)は、デルタ株及び組換え体です。オミクロン株の系統のうち、BA.5系統及びBA.4系統の割合が増加し続けています。BA.5系統は83か国で検出されており、疫学的第25週(6月19日から25日。以下同じ。)中に、GISAIDに週毎に提出された全検体の中で、BA.5系統の割合が37%から52%まで増加しました(表2)。BA.4系統も同様に世界的に増加しているものの、増加率はBA.5系統ほど高くはありません。BA.4系統は73か国で検出されており、疫学的第25週中に提出された全検体のうち現在12%を占めています(前週から11%増加しています。)。BA.4系統及びBA.5系統は新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に同様の変異を共有していますが、非スパイクタンパク質に異なる変異を有しています。
 
オミクロン株の系統のうち、BA.2系統及びBA.2.12.1系統は疫学的第23週(6月5日から11日。以下同じ。)と比較して減少しています。疫学的第25週中にGISAIDに提出された全検体のうち、BA.2系統の有病率は9%であり(前週から16%減少しています。)、BA.2.12.1系統の有病率は11%でした(前週から19%減少しています。)。BA.2系統及びBA.2.12.1系統は、それぞれ150か国及び84か国で検出されています。BA.2系統と比較し、BA.4系統、BA.5系統及びBA.2.12.1系統に伴う重症度のいかなる変化については、科学的根拠は未だありません。しかしながら、BA.2.12.1系統、BA.4系統及びBA.5系統の有病率の増加は、複数のWHO管轄地域における症例数の増加と一致しています。複数の国では、症例数の増加は、同様に入院者数、ICU入室者数及び死亡者数の急増という結果へ直結しました。BA.4系統、BA.5系統又はBA.2.12.1系統の症例の罹患率が現在減少している国では、症例数、入院者数、ICU入室者数及び死亡者数における急増については、過去のBA.1系統又はBA.2系統と比較して低くなっています。疫学的な状況において観察された違いは、多くの因子によって影響されています(調査、ワクチン接種率及びPHSMの導入を含む。)。

図4A及びB 新型コロナウイルス検体の数及び割合(2022年7月3日時点)

 

表2 過去4週間における新型コロナウイルス検体の相対的な割合(今日まで採集された検体による。)

ワクチン

図5 オミクロン株のVOCに対する初回接種及び1回目の追加接種のVE


図5は、時間経過に伴うVEにおけるオミクロン株の影響について要約したものです(初回接種のワクチンで層別化されたものです。)。追加接種は、異なるワクチンの可能性があります(すなわち、同種及び別種の追加接種のVEが示されています。)。
 
※図5の手法
 
グラフに含まれるVEの研究は、新型コロナウイルスワクチンのVEに係る研究のシステマティックレビュー(進行中)から特定されました。全研究は、オミクロン株が主な流行している変異株であったときに実施されたコホート研究又は症例対照研究でした。
 
個別のワクチンのVE推定値を提供する研究のみがグラフに含まれています。複数のワクチンを組み合わせたVEを評価した研究は、別種の初回接種及び追加接種の研究(VE推定値に含まれる全被験者が同種のメーカー及び同じ順序で接種を受けた。)を除き、除外されます。
 
ワクチン接種後に別の時間間隔を伴うVE推定値又は追跡期間の限られる推定値を提供する研究のみ(中央値の時点が明確にグラフの間隔の1つに含まれるようにする。)が含まれています。オミクロン株に対して時間経過とともにVEが減弱するために解釈することが難しいことから、複数の時間間隔に及ぶ累積期間にわたってVE推定値を提供する研究は除外されています。
 
絶対的なVE推定値(比較集団がワクチン未接種者。)のみがグラフに含まれています。相対的なVE推定値(比較集団が初回接種完了した人々。)は、それそのものの解釈が絶対的なVE推定値と比較できないため、除外されています。

オミクロン株に対するワクチンの絶対的なVEの結果に対する解釈

今日に至るまで、14か国(アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、チェコ、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、イスラエル、カタール、南アフリカ、英国、米国及びザンビア)から33の研究がオミクロン株に対し、6つのワクチンの予防を評価しました(12の研究にあっては初回接種のみの、4の研究にあっては1回目の追加接種のみの、17の研究にあっては初回及び追加接種両方のVE推定値を評価しました。)。これらの研究は、ワクチン初回接種後、オミクロン株に対し、全ての予防(感染、発症及び重症化の予防をいう。以下同じ。)のVEが他の4つのVOCに対するVEと比較して減少したと報告しています。重要なことに、大多数の研究で、オミクロン株に対する重症化予防のVE推定値については、依然として他の予防のものより高いままです。ワクチンの1回目の追加接種は、初回及び追加接種の両方で、利用可能な推定値を伴うスケジュールの全ての組合せの中で、全ての予防のVEを著明に改善します。追加接種後の感染及び発症予防のVEは、重症化予防と比較して時間経過とともに減少します。しかしながら、予防の持続期間を評価するために、追加接種後6か月を超えてVEを評価した研究はありません。
 
重症化予防のVEについては、ワクチンの初回接種後6か月を超えると、ほぼ減少がありません。メッセンジャーRNAワクチン(モデルナ及びファイザー製ワクチン。以下「mRNAワクチン」という。)を対象とした13のVE推定値のうち、7の推定値(全体の54%)では、VEが70%以上でした。ウイルスベクターワクチン(アストラゼネカ及びヤンセン製ワクチン)を対象とした2の研究のうち(両方ともVEは、70%未満でした。)、片方の研究にあってはアストラゼネカ製ワクチンのVEを70%未満と報告し、一方の研究にあってはヤンセン製ワクチンのVEを50%未満と報告しました。不活化ワクチンを対象とした4の推定値のうち、シノバック製ワクチンを対象とした3の推定値でVEが70%以上のものはなく(2の推定値(全体の67%)ではVEが50%以上でした。)、シノファーム製ワクチンを対象とした1の推定値ではVEが50%以上70%未満でした。接種後3か月を超えると、mRNAワクチンを対象とした29のVE推定値のうち、14の推定値(全体の48%)にあってはVEが70%以上であり、20の推定値(全体の69%)にあってはVEが50%以上でした。アストラゼネカ製ワクチンを対象とした13の推定値のうち、1の推定値(全体の8%)にあってはVEが70%以上であり、9の推定値(全体の69%)にあってはVEが50%以上でした。ウイルスベクターワクチン及びヤンセン製ワクチンを対象とした2のVE推定値については、VEが50%以上のものはありませんでした。シノバック製ワクチンを対象とした2のVE推定値については、VEが50%以上70%未満でした。
 
全ての研究で1回目の追加接種後に重症化予防のVEが改善しました。追加接種後14日から3か月以内の期間において、重症化予防のVEを評価した36のVE推定値のうち、34の推定値(全体の94%)でVEが70%以上でした(33の推定値にあってはmRNAワクチン、2の推定値にあってはヤンセン製ワクチン、1の推定値にあってはシノバック製ワクチン、それらの追加接種を評価しました。)。モデルナ製ワクチンの追加接種を対象とした1の推定値にあってはVEが50%未満であり、ヤンセン製ワクチンの追加接種を対象とした1の推定値にあってはVEが70%未満でした。mRNAワクチンの追加接種後3から6か月以内の期間において、26の推定値のうち21の推定値(全体の81%)でVEが70%以上でした(26の推定値のうち、17の推定値にあってはmRNAワクチン、8の推定値にあってはアストラゼネカ製ワクチン、1の推定値にあってはシノバック製ワクチンの初回接種を対象としました。)。1の研究については、シノバック製ワクチンの3回目接種から3から6か月以内の期間において、VEが50%以上70%未満でした。
 
初回接種後3か月以内の期間において、感染及び発症予防のVEは、重症化予防のVEより低く、時間経過とともに著明に減少します。発症予防のVEについては、14のVE推定値うち、3の推定値(全体の21%)にあってはmRNAワクチンのVEが70%以上であり、7の推定値(全体の50%)にあってはVEが50%以上でした。アストラゼネカ製ワクチンを対象とする4のVE推定値のうち、1の推定値(全体の25%)にあってはVEが70%以上であり、残りの3の推定値にあってはVEが50%未満でした。ヤンセン製ワクチンを対象とした1の推定値にあってはVEが70%以上であり、シノバック製ワクチンを対象とした2の推定値にあってはVEが50%未満でした。ワクチン接種後3か月を超えると、31のVE推定値があり(21の推定値にあってはmRNAワクチン、8の推定値にあってはアストラゼネカ製ワクチン、2の推定値にあってはシノバック製ワクチンを評価しました。)、そのうち1の推定値のみについては、VEが50%以上でした。mRNAワクチン、アストラゼネカ製ワクチン又はシノバック製ワクチンの初回接種完了後にmRNAワクチンを追加接種した場合の発症予防のVEについては、追加接種後14日から3か月以内の期間において、21のVE推定値のうち、5の推定値(全体の24%)にあってはVEが70%以上、16の推定値(全体の76%)にあってはVEが50%以上でした。アストラゼネカ製ワクチンの3回接種を評価した2のVE推定値のうち、1の推定値(全体の50%)についてはVEが50%以上70%未満でした。ヤンセン製ワクチンの3回接種を対象とした1の推定値及びシノバック製ワクチンの3回接種を対象とした1の推定値では、VEが50%未満でした。しかしながら、1回目の追加接種の予防は時間経過とともに急速に減少します(mRNAワクチンの追加接種後3から6か月以内の期間において、13の推定値のうち、3の推定値(23%)でVEが50%以上であり、VEが70%以上のものはありませんでした。)。追加接種後3から6か月以内の期間において、アストラゼネカ製ワクチンの3回接種を対象とした1の推定値及びシノバック製ワクチンの3回接種を対象とした1の推定値のうち、VEが50%を超えるものはありませんでした。感染予防のVEについては、発症予防のものと同様の弱い類型を示しました。

出典

World Health Organization. “Weekly epidemiological update on COVID-19 - 6 July 2022”.WHO.2022.https://www.who.int/publications/m/item/weekly-epidemiological-update-on-covid-19---6-july-2022,(参照2022-07-08).