コンゴ民主共和国ー北キヴ州でエボラウイルス病の再発生を宣言

WHO Africa -Democratic Republic of the Congo 

2022年8月23日

ブラザビル(Brazzaville)/キンシャサ(Kinshasa )-コンゴ民主共和国の保健当局は、同国東部の北キヴ州で1名の患者が確認されたことを受け、昨夜遅く、エボラウイルス病の再発生を宣言した。
2022年8月15日、北キヴ州に位置するベニ(Beni)で46歳の女性が死亡した。彼女はBeni Referral 病院で当初は他の病気のために治療を受けたが、その後、エボラウイルス病と一致する症状を示した。
同国の国立生物医学研究所(INRB)のベニとゴマ(Goma)の両支所が、患者から採取したサンプルからエボラウイルスを確認した。解析の結果、この患者のウイルスは、2018年から2020年にかけて北キヴ州とイトゥリ州で発生したエボラウイルス病(国内で最長かつ最大規模に流行した)に遺伝的に関連していることが判明した。
「コンゴ民主共和国では、エボラウイルス病の再発生が頻繁に起こっており、懸念事項である。しかし、北キヴ州の保健当局は、これまで何度かエボラウイルス病の再燃を食い止めることに成功しており、この専門的知見を基にすれば、今回の事態を迅速に収拾できるに違いない」と、世界保健機関(WHO)アフリカ地域局長のMatshidiso Moeti博士は述べている。 
コンゴ民主共和国のWHO職員と保健当局は、病気の拡大を食い止めるため、160人の接触者を特定し、健康状態を注意深く観察している。また、現在、確定症例のワクチン接種状況の調査を行っている。 
同国の備蓄には、1000回分のrVSV-ZEBOVエボラワクチンがあり、そのうち200回分が今週中にベニに送られる予定である。ワクチンの包囲接種(Ring-vaccination:ウイルスの蔓延を抑え、生命を守るために、接触者や接触者の接触者にワクチンを接種すること)が、まもなく開始される予定である。
北キブ州のベニ保健区域における前回の再燃は、2021年12月16日に終了し、約2カ月でコントロール下に置かれた。6名の死亡者を含む11名の感染者(確定8名、疑い3名)が発生した。
 

出典

The Democratic Republic of the Congo declares Ebola resurgence in North Kivu
WHO Africa -Democratic Republic of the Congo  2022年8月23日
https://www.afro.who.int/countries/democratic-republic-of-congo/news/democratic-republic-congo-declares-ebola-resurgence-north-kivu.