新型コロナウイルス感染症に係る世界の状況報告(更新83)
COVID-19 Weekly Epidemiological Update(WHO)2022年9月28日
世界の概況
新規感染者数については、2022年9月19日から9月25日までの週(以下「直近1週間」という。)に3,005,341人と報告され、前週と比較して11%減少しました(図1及び表1)。新規死亡者数については、直近1週間で8,901人と報告され、前週と比較して18%減少しました。2022年9月25日時点で、全世界の累積感染者数にあっては612,234,191人、累積死亡者数にあっては6,515,947人となります。管轄地域別の新規感染者数については、アフリカ地域で33%、西太平洋地域で19%、北米・中南米地域で15%、東南アジア地域で11%、東地中海地域で8%及び欧州地域で1%減少しました。管轄地域別の新規死亡者数については、アフリカ地域で34%、東地中海地域で26%、欧州地域で26%、西太平洋地域で16%、北米・中南米地域で12%及び東南アジア地域で3%減少しました。
各国別では、新規感染者数が多い上位5か国は、日本(535,502人、12%減少)、米国(361,599人、11%減少)、ロシア(353,826人、5%減少)、中国(292,476人、同等)及びドイツ(249,144人、9%増加)でした。また、直近1週間における新規死亡者数が多い上位5か国は、米国(2,484人、11%減少)、ロシア(712人、同等)、日本(659人、43%減少)、中国(497人、38%増加)及びブラジル(450人、8%減少)でした。
新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者に係る現在の傾向については、複数の国が検体採取方式を積極的に変更し、全体の検査数が減少して結果的に検出される感染者数が減少するため、慎重に解釈する必要があります。さらに、過去の週からのデータについては、各国によって生じた新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者の変化を後ろ向きに組み込みながら、継続して更新されます。
図1 2022年9月25日時点の週別又はWHO管轄地域別の新型コロナウイルス感染者数及び世界の死亡者数の推移
表1 2022年9月25日時点におけるWHO管轄地域別の新規又は累積新型コロナウイルス感染者の確定症例数及び死亡者数
各国別では、新規感染者数が多い上位5か国は、日本(535,502人、12%減少)、米国(361,599人、11%減少)、ロシア(353,826人、5%減少)、中国(292,476人、同等)及びドイツ(249,144人、9%増加)でした。また、直近1週間における新規死亡者数が多い上位5か国は、米国(2,484人、11%減少)、ロシア(712人、同等)、日本(659人、43%減少)、中国(497人、38%増加)及びブラジル(450人、8%減少)でした。
新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者に係る現在の傾向については、複数の国が検体採取方式を積極的に変更し、全体の検査数が減少して結果的に検出される感染者数が減少するため、慎重に解釈する必要があります。さらに、過去の週からのデータについては、各国によって生じた新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者の変化を後ろ向きに組み込みながら、継続して更新されます。
図1 2022年9月25日時点の週別又はWHO管轄地域別の新型コロナウイルス感染者数及び世界の死亡者数の推移
表1 2022年9月25日時点におけるWHO管轄地域別の新規又は累積新型コロナウイルス感染者の確定症例数及び死亡者数
特別な焦点(新型コロナウイルスの懸念される変異株及び注目すべき変異株)
懸念される変異株の世界的な拡散及び有病率
世界的に2022年8月26日から9月26日まで、106,735の検体がGISAIDを通じて共有されました。これらの検体のうち106,686の検体がオミクロン株(B.1.1.529系統並びにその亜系統のBA.X系統及び組換え体を指す。以下同じ。)の懸念される変異株(以下「VOC」という。)であり、過去30日間で世界的に報告された検体の99.9%を占めています。
オミクロン株及びその下位系統については、多様性が継続して増加しています。これらオミクロン株の下位系統の数については、監視下にあります。世界的に疫学的第36週(2022年9月5日から9月11日まで。以下同じ。)時点で、BA.5系統が継続して優勢であり(検体の81.2%を占める。)、次にBA.4系統(BA.4.6系統を含む。)が8.1%を占め、その次にBA.2系統(BA.2.75系統を含む。)が2.9%を占めます。疫学的第36週中において、未指定の検体(オミクロン株と推定されている。)がGISAIDに提出された検体の7.8%を占めています。
オミクロン株及びその下位系統については、多様性が継続して増加しています。これらオミクロン株の下位系統の数については、監視下にあります。世界的に疫学的第36週(2022年9月5日から9月11日まで。以下同じ。)時点で、BA.5系統が継続して優勢であり(検体の81.2%を占める。)、次にBA.4系統(BA.4.6系統を含む。)が8.1%を占め、その次にBA.2系統(BA.2.75系統を含む。)が2.9%を占めます。疫学的第36週中において、未指定の検体(オミクロン株と推定されている。)がGISAIDに提出された検体の7.8%を占めています。
WHO管轄地域別の概況
アフリカ地域
新規感染者数については、直近1週間で5,742人と報告され、前週と比較して33%減少しました。アフリカ地域内の8か国(全体の16%)については、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、ジンバブエで173%(126人から344人)、トーゴで53%(128人から196人)及びケニアで36%(42人から57人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で37人と報告され、前週と比較して34%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
※前週の報告なし。
新規死亡者数については、直近1週間で37人と報告され、前週と比較して34%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
セントヘレナ | 1,357人 | 22,352.2人 | 1,867%増加 |
レユニオン | 1,325人 | 148.0人 | 48%減少 |
南アフリカ | 1,283人 | 2.2人 | 20%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
南アフリカ | 23人 | 1.0人未満 | 35%増加 |
レユニオン | 8人 | 1.0人未満 | 60%増加 |
マリ | 2人 | 1.0人未満 | ※ |
北米・中南米地域
新規感染者数については、直近1週間で485,131人と報告され、前週と比較して15%減少しました。南北アメリカ地域内におけるデータが入手可能な56か国中の1か国(全体の2%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、アンティグア・バーブーダで138%(34人から81人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で3,744人と報告され、前週と比較して12%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で3,744人と報告され、前週と比較して12%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
米国 | 361,599人 | 109.2人 | 11%減少 |
ブラジル | 45,342人 | 21.3人 | 27%減少 |
チリ | 19,860人 | 103.9人 | 17%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
米国 | 2,484人 | 1.0人未満 | 11%減少 |
ブラジル | 450人 | 1.0人未満 | 8%減少 |
カナダ | 195人 | 1.0人未満 | 22%減少 |
東地中海地域
新規感染者数については、直近1週間で21,818人と報告され、前週と比較して8%減少しました。東地中海地域内の1か国(全体の5%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、バーレーンで24%(2,048人から2,539人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で128人と報告され、前週と比較して26%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で128人と報告され、前週と比較して26%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
カタール | 5,697人 | 197.7人 | 6%増加 |
イラン | 3,121人 | 3.7人 | 24%減少 |
ヨルダン | 2,776人 | 27.2人 | 18%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
イラン | 85人 | 1.0人未満 | 29%減少 |
レバノン | 13人 | 1.0人未満 | 8%増加 |
サウジアラビア | 11人 | 1.0人未満 | 27%減少 |
欧州地域
新規感染者数については、直近1週間で1,286,716人と報告され、前週と比較して1%減少し、同等でした。欧州地域内の5か国(全体の8%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、サンマリノで55%(66人から102人)、ウクライナで54%(23,864人から36,683人)及びオーストリアで41%(33,909人から47,812人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で2,533人と報告され、前週と比較して26%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で2,533人と報告され、前週と比較して26%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
ロシア | 353,826人 | 242.5人 | 5%減少 |
ドイツ | 249,144人 | 299.6人 | 9%増加 |
フランス | 191,463人 | 294.4人 | 同等 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
ロシア | 712人 | 1.0人未満 | 同等 |
イタリア | 321人 | 1.0人未満 | 13%減少 |
スペイン | 284人 | 1.0人未満 | 52%減少 |
東南アジア地域
新規感染者数については、直近1週間で59,693人と報告され、前週と比較して11%減少しました。東南アジア地域内におけるデータが入手可能な10か国中の2か国(全体の20%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、バングラデシュで49%(2,727人から4,076人)及びミャンマーで22%(2,046人から2,504人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で416人と報告され、前週と比較して3%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で416人と報告され、前週と比較して3%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
インド | 33,926人 | 2.5人 | 13%減少 |
インドネシア | 13,723人 | 5.0人 | 16%減少 |
タイ | 4,965人 | 7.1人 | 15%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
インド | 173人 | 1.0人未満 | 7%減少 |
インドネシア | 122人 | 1.0人未満 | 同等 |
タイ | 89人 | 1.0人未満 | 同等 |
西太平洋地域
新規感染者数については、直近1週間で1,146,241人と報告され、前週と比較して19%減少しました。西太平洋地域内の5か国(全体の15%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、ニュージーランドで308%(3,178人から12,957人)、パプアニューギニアで76%(25人から44人)及びフィリピンで36%(12,069人から16,357人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で2,043人と報告され、前週と比較して16%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で2,043人と報告され、前週と比較して16%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
日本 | 535,502人 | 423.4人 | 12%減少 |
中国 | 292,476人 | 19.9人 | 同等 |
韓国 | 225,662人 | 440.2人 | 42%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
日本 | 659人 | 1.0人未満 | 43%減少 |
中国 | 497人 | 1.0人未満 | 38%増加 |
韓国 | 385人 | 1.0人未満 | 同等 |
出典
World Health Organization. “Weekly epidemiological update on COVID-19 - 28 September 2022”.WHO.2022.https://www.who.int/publications/m/item/weekly-epidemiological-update-on-covid-19---28-september-2022,(参照2022-09-29).