新型コロナウイルス感染症に係る世界の状況報告(更新84)
COVID-19 Weekly Epidemiological Update(WHO)2022年10月5日
世界の概況
新規感染者数については、2022年9月26日から10月2日までの週(以下「直近1週間」という。)に2,947,112人と報告され、前週と比較して6%減少しました(図1及び表1)。新規死亡者数については、直近1週間で8,327人と報告され、前週と比較して12%減少しました。2022年10月2日時点で、全世界の累積感染者数にあっては615,337,332人、累積死亡者数にあっては6,525,708人となります。管轄地域別の新規感染者数については、全6地域中5地域で減少し、アフリカ地域で32%、西太平洋地域で22%、東南アジア地域で17%、北米・中南米地域で11%及び東地中海地域で8%減少しました(欧州地域については、8%増加しました。)。管轄地域別の新規死亡者数については、西太平洋地域で24%、東地中海地域で23%、アフリカ地域で20%、欧州地域で17%及び東南アジア地域で13%減少しました(北米・中南米地域で2%減少し、同等でした。)。
各国別では、新規感染者数が多い上位5か国は、ドイツ(400,214人、42%増加)、米国(312,125人、15%減少)、日本(306,958人、43%減少)、中国(303,092人、4%増加)及びフランス(264,889人、15%増加)でした。また、直近1週間における新規死亡者数が多い上位5か国は、米国(2,728人、6%増加)、ロシア(711人、同等)、日本(563人、15%減少)、中国(368人、26%減少)及びブラジル(286人、36%減少)でした。
新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者に係る現在の傾向については、複数の国が検体採取方式を積極的に変更し、全体の検査数が減少して結果的に検出される感染者数が減少するため、慎重に解釈する必要があります。さらに、過去の週からのデータについては、各国によって生じた新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者の変化を後ろ向きに組み込みながら、継続して更新されています。
図1 2022年10月2日時点の週別又はWHO管轄地域別の新型コロナウイルス感染者数及び世界の死亡者数の推移
表1 2022年10月2日時点におけるWHO管轄地域別の新規又は累積新型コロナウイルス感染者の確定症例数及び死亡者数
各国別では、新規感染者数が多い上位5か国は、ドイツ(400,214人、42%増加)、米国(312,125人、15%減少)、日本(306,958人、43%減少)、中国(303,092人、4%増加)及びフランス(264,889人、15%増加)でした。また、直近1週間における新規死亡者数が多い上位5か国は、米国(2,728人、6%増加)、ロシア(711人、同等)、日本(563人、15%減少)、中国(368人、26%減少)及びブラジル(286人、36%減少)でした。
新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者に係る現在の傾向については、複数の国が検体採取方式を積極的に変更し、全体の検査数が減少して結果的に検出される感染者数が減少するため、慎重に解釈する必要があります。さらに、過去の週からのデータについては、各国によって生じた新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者の変化を後ろ向きに組み込みながら、継続して更新されています。
図1 2022年10月2日時点の週別又はWHO管轄地域別の新型コロナウイルス感染者数及び世界の死亡者数の推移
表1 2022年10月2日時点におけるWHO管轄地域別の新規又は累積新型コロナウイルス感染者の確定症例数及び死亡者数
特別な焦点(新型コロナウイルスの懸念される変異株及び注目すべき変異株)
懸念される変異株の世界的な拡散及び有病率
世界的に2022年9月3日から10月3日まで、104,128の検体がGISAIDを通じて共有されました。これらの検体のうち104,055の検体がオミクロン株(B.1.1.529系統並びにその亜系統のBA.X系統及び組換え体を指す。以下同じ。)の懸念される変異株(以下「VOC」という。)であり、過去30日間で世界的に報告された検体の99.0%を占めています。
オミクロン株及びその下位系統については、多様性が継続して増加しています。多くのオミクロン株の下位系統については、監視下にあります。疫学的第36週(2022年9月5日から9月11日まで。以下同じ。)中に直近の週からの検体が蓄積されていない可能性があるため、BA.5系統が継続して優勢であり(検体の80.8%を占める。)、次にBA.4系統(BA.4.6系統を含む。)が7.8%を占め、その次にBA.2系統(BA.2.75系統を含む。)が3.1%を占めます。疫学的第36週中において、未指定の検体(オミクロン株と推定されている。)がGISAIDに提出された検体の8.3%を占めています。
オミクロン株及びその下位系統については、多様性が継続して増加しています。多くのオミクロン株の下位系統については、監視下にあります。疫学的第36週(2022年9月5日から9月11日まで。以下同じ。)中に直近の週からの検体が蓄積されていない可能性があるため、BA.5系統が継続して優勢であり(検体の80.8%を占める。)、次にBA.4系統(BA.4.6系統を含む。)が7.8%を占め、その次にBA.2系統(BA.2.75系統を含む。)が3.1%を占めます。疫学的第36週中において、未指定の検体(オミクロン株と推定されている。)がGISAIDに提出された検体の8.3%を占めています。
WHO管轄地域別の概況
アフリカ地域
新規感染者数については、直近1週間で4,776人と報告され、前週と比較して32%減少しました。アフリカ地域内の7か国(全体の14%)については、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、ルワンダで433%(3人から16人)、ガボンで144%(9人から22人)及びカーボベルデで143%(7人から17人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で32人と報告され、前週と比較して20%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
※過去の週の報告なし。
新規死亡者数については、直近1週間で32人と報告され、前週と比較して20%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
南アフリカ | 1,605人 | 2.7人 | 25%増加 |
セーシェル | 783人 | 796.2人 | ※ |
レユニオン | 623人 | 69.6人 | 53%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
南アフリカ | 16人 | 1.0人未満 | 30%減少 |
レユニオン | 3人 | 1.0人未満 | 63%減少 |
ケニア | 3人 | 1.0人未満 | ※ |
北米・中南米地域
新規感染者数については、直近1週間で441,133人と報告され、前週と比較して11%減少しました。南北アメリカ地域内におけるデータが入手可能な56か国中の6か国(全体の11%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、プエルトリコで180%(2,711人から7,583人)、ベネズエラで26%(315人から398人)及びチリで23%(19,860人から24,409人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で3,745人と報告され、前週と比較して2%減少し、同等でした。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で3,745人と報告され、前週と比較して2%減少し、同等でした。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
米国 | 312,125人 | 94.3人 | 15%減少 |
ブラジル | 48,097人 | 22.6人 | 6%増加 |
チリ | 24,409人 | 127.7人 | 23%増加 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
米国 | 2,728人 | 1.0人未満 | 6%増加 |
ブラジル | 286人 | 1.0人未満 | 36%減少 |
カナダ | 193人 | 1.0人未満 | 3%減少 |
東地中海地域
新規感染者数については、直近1週間で20,172人と報告され、前週と比較して8%減少しました。東地中海地域内の4か国(全体の18%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、イラクで149%(327人から813人)、チュニジアで87%(182人から341人)及びサウジアラビアで29%(646人から832人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で99人と報告され、前週と比較して23%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で99人と報告され、前週と比較して23%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
カタール | 5,398人 | 187.4人 | 5%減少 |
UAE | 2,720人 | 27.5人 | 2%増加 |
イラン | 2,617人 | 3.1人 | 16%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
イラン | 58人 | 1.0人未満 | 32%減少 |
サウジアラビア | 12人 | 1.0人未満 | 9%増加 |
レバノン | 7人 | 1.0人未満 | 46%減少 |
欧州地域
新規感染者数については、直近1週間で1,535,276人と報告され、前週と比較して8%増加しました。欧州地域内の11か国(全体の18%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、ガーンジー島で96%(107人から210人)、オーストリアで63%(47,769人から77,674人)及びイタリアで59%(135,877人から215,534人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で2,534人と報告され、前週と比較して17%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で2,534人と報告され、前週と比較して17%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
ガーンジー島 | 400,214人 | 481.2人 | 42%増加 |
フランス | 264,889人 | 407.3人 | 15%増加 |
ロシア | 256,106人 | 175.5人 | 28%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
ロシア | 711人 | 1.0人未満 | 同等 |
イタリア | 263人 | 1.0人未満 | 18%減少 |
フランス | 208人 | 1.0人未満 | 3%増加 |
東南アジア地域
新規感染者数については、直近1週間で49,678人と報告され、前週と比較して17%減少しました。東南アジア地域内では、20%を超える新規感染者数の増加が報告された国はありませんでした。
新規死亡者数については、直近1週間で362人と報告され、前週と比較して13%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で362人と報告され、前週と比較して13%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
インド | 26,373人 | 1.9人 | 22%減少 |
インドネシア | 12,056人 | 4.4人 | 12%減少 |
バングラデシュ | 4,522人 | 2.7人 | 11%増加 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
インド | 163人 | 1.0人未満 | 6%減少 |
インドネシア | 118人 | 1.0人未満 | 3%減少 |
タイ | 53人 | 1.0人未満 | 40%減少 |
西太平洋地域
新規感染者数については、直近1週間で896,077人と報告され、前週と比較して22%減少しました。西太平洋地域内の5か国(全体の15%)では、20%を超える新規感染者数の増加が報告され、ミクロネシアで9,226%(47人から4,383人)、ニュージーランドで172%(7,219人から19,616人)及びシンガポールで35%(16,254人から21,873人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で1,555人と報告され、前週と比較して24%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国
新規死亡者数については、直近1週間で1,555人と報告され、前週と比較して24%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
日本 | 306,958人 | 242.7人 | 43%減少 |
中国 | 303,092人 | 20.6人 | 4%増加 |
韓国 | 199,483人 | 389.1人 | 12%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
日本 | 563人 | 1.0人未満 | 15%減少 |
中国 | 368人 | 1.0人未満 | 26%減少 |
韓国 | 276人 | 1.0人未満 | 28%減少 |