新型コロナウイルス感染症に係る世界の状況報告(更新96)
COVID-19 Weekly Epidemiological Update(WHO)2023年1月4日
世界の概況
新規感染者数については、2022年12月26日から2023年1月1日までの週(以下「直近1週間」という。)に3,038,287人と報告され、前週と比較して22%減少しました(図1及び表1)。新規死亡者数については、直近1週間で10,704人と報告され、前週と比較して12%減少しました。しかしながら、この傾向については、祝日で1年が終了する期間における多くの国々における検査数の減少及び報告の遅延を加味して解釈する必要があります。それゆえ、本報告で提示されたデータは(特に直近の週については)不完全であり、減少傾向は祝日で終了する期間の後に提供された更新情報を伴って変化するおそれがある流れの中で解釈する必要があります。
過去28日間(2022年12月5日から2023年1月1日まで)の新規感染者数及び死亡者数については、それぞれ14,517,805人及び46,581人であり、過去28日間と比較してそれぞれ25%及び21%の増加です。2023年1月1日時点で、全世界の累積感染者数にあっては656,398,043人、累積死亡者数にあっては6,672,752人となります。
各国別では、新規感染者数が多い上位5か国は、日本(946,130人、18%減少)、韓国(457,745人、3%減少)、米国(393,587人、21%減少)、中国(218,019人、45%増加)及びブラジル(206,944人、19%減少)でした。また、直近1週間における新規死亡者数が多い上位5か国は、米国(2,501人、14%減少)、日本(1,941人、3%減少)、ブラジル(1,110人、19%増加)、フランス(803人、同等)及び中国(648人、48%増加)でした。
報告された新型コロナウイルス感染症における感染者に係る現在の傾向については、過去の調査で示されたとおり、世界的な感染及び再感染数の真の値を過小評価しています。それゆえ、複数の国が検体採取方式を積極的に変更し、全体の検査数が減少して結果的に検出される感染者数が減少するため、データを慎重に解釈する必要があります。さらに、過去の週からのデータについては、各国によって生じた新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者の変化を後ろ向きに組み込みながら、継続して更新されています。
図1 2023年1月1日時点の週別又はWHO管轄地域別の新型コロナウイルス感染者数及び世界の死亡者数の推移

表1 2023年1月1日時点におけるWHO管轄地域別の新規又は累積新型コロナウイルス感染者の確定症例数及び死亡者数(過去28日間の累積を含む。)

図2 前週と比較した直近1週間の新型コロナウイルス感染者数の変化率(%)

図3 前週と比較した直近1週間の新型コロナウイルス感染症による死亡者数の変化率(%)

過去28日間(2022年12月5日から2023年1月1日まで)の新規感染者数及び死亡者数については、それぞれ14,517,805人及び46,581人であり、過去28日間と比較してそれぞれ25%及び21%の増加です。2023年1月1日時点で、全世界の累積感染者数にあっては656,398,043人、累積死亡者数にあっては6,672,752人となります。
各国別では、新規感染者数が多い上位5か国は、日本(946,130人、18%減少)、韓国(457,745人、3%減少)、米国(393,587人、21%減少)、中国(218,019人、45%増加)及びブラジル(206,944人、19%減少)でした。また、直近1週間における新規死亡者数が多い上位5か国は、米国(2,501人、14%減少)、日本(1,941人、3%減少)、ブラジル(1,110人、19%増加)、フランス(803人、同等)及び中国(648人、48%増加)でした。
報告された新型コロナウイルス感染症における感染者に係る現在の傾向については、過去の調査で示されたとおり、世界的な感染及び再感染数の真の値を過小評価しています。それゆえ、複数の国が検体採取方式を積極的に変更し、全体の検査数が減少して結果的に検出される感染者数が減少するため、データを慎重に解釈する必要があります。さらに、過去の週からのデータについては、各国によって生じた新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者の変化を後ろ向きに組み込みながら、継続して更新されています。
図1 2023年1月1日時点の週別又はWHO管轄地域別の新型コロナウイルス感染者数及び世界の死亡者数の推移
表1 2023年1月1日時点におけるWHO管轄地域別の新規又は累積新型コロナウイルス感染者の確定症例数及び死亡者数(過去28日間の累積を含む。)
図2 前週と比較した直近1週間の新型コロナウイルス感染者数の変化率(%)
図3 前週と比較した直近1週間の新型コロナウイルス感染症による死亡者数の変化率(%)
新型コロナウイルスの懸念される変異株及び監視中であるオミクロン株の亜系統
懸念される変異株の世界的な拡散及び有病率
世界的に2022年12月2日から2023年1月2日までにおいて、105,428の検体がGISAIDを通じて共有されました。これらの検体のうち103,723の検体がオミクロン株(B.1.1.529系統並びにその亜系統のBA.X系統及び組換え体を指す。以下同じ。)の懸念される変異株(以下「VOC」という。)であり、過去30日間に世界的に報告された検体の98.4%を占めています。
疫学的第50週(2022年12月12日から12月18日まで。以下同じ。)において、BA.5系統及びその下位系統が世界的に依然として優勢であり、GISAIDに提出された検体の63.7%を占めていますが、有病率は減少しています。BA.2系統及びその下位系統の有病率については、上昇しており、主にBA.2.75*系統によるものです(*は、下位系統を含むことを意味する。合算すると、提出された検体の15.2%を占める。)。BA.4系統及びその下位系統の有病率については、減少しており、疫学的第50週時点で0.7%となります。疫学的第50週において、未指定の検体(オミクロン株と推定されている。)にあっては、GISAIDに提出された検体の13.6%を占めており、その他の系統にあっては6.1%を占めています。
現在監視下にある6つの変異株が疫学的第50週の時点で74.4%の有病率であり、過去のBA.5下位系統に置換しました。監視下にあるこれら6の変異株(有病率)は、BQ.1*系統(44.9%)、BA.5系統(R346X、K444X、V445X、N450D又はN460Xの変異を1つ以上伴う。10.3%。)、BA.2.75*系統(11.8%)、BA.4.6*(0.6%)及びBA.2.30.20*(0.1%未満)となります。疫学的第50週において、XBB*系統の有病率が6.8%(XBB1.5系統を含む667検体)であり、疫学的第49週(2022年12月5日から12月11日まで。525検体。)と比較して増加しています。現在の科学的根拠に基づくと、これら監視下にある変異株については、過去のオミクロン株の系統と比較して重症化上昇の徴候はありません。
新型コロナウイルスの進化に関する技術諮問会合が中国本土における新型コロナウイルス感染症について議論するために2023年1月3日に開催されました。当該の会合は、閲覧可能な声明を発表しています。
疫学的第50週(2022年12月12日から12月18日まで。以下同じ。)において、BA.5系統及びその下位系統が世界的に依然として優勢であり、GISAIDに提出された検体の63.7%を占めていますが、有病率は減少しています。BA.2系統及びその下位系統の有病率については、上昇しており、主にBA.2.75*系統によるものです(*は、下位系統を含むことを意味する。合算すると、提出された検体の15.2%を占める。)。BA.4系統及びその下位系統の有病率については、減少しており、疫学的第50週時点で0.7%となります。疫学的第50週において、未指定の検体(オミクロン株と推定されている。)にあっては、GISAIDに提出された検体の13.6%を占めており、その他の系統にあっては6.1%を占めています。
現在監視下にある6つの変異株が疫学的第50週の時点で74.4%の有病率であり、過去のBA.5下位系統に置換しました。監視下にあるこれら6の変異株(有病率)は、BQ.1*系統(44.9%)、BA.5系統(R346X、K444X、V445X、N450D又はN460Xの変異を1つ以上伴う。10.3%。)、BA.2.75*系統(11.8%)、BA.4.6*(0.6%)及びBA.2.30.20*(0.1%未満)となります。疫学的第50週において、XBB*系統の有病率が6.8%(XBB1.5系統を含む667検体)であり、疫学的第49週(2022年12月5日から12月11日まで。525検体。)と比較して増加しています。現在の科学的根拠に基づくと、これら監視下にある変異株については、過去のオミクロン株の系統と比較して重症化上昇の徴候はありません。
新型コロナウイルスの進化に関する技術諮問会合が中国本土における新型コロナウイルス感染症について議論するために2023年1月3日に開催されました。当該の会合は、閲覧可能な声明を発表しています。
WHO管轄地域別の概況
アフリカ地域
新規感染者数については、直近1週間で2,570人と報告され、前週と比較して73%減少しました。アフリカ地域内におけるデータが利用可能な50か国の5か国(全体の10%)については、20%以上の新規感染者数の増加が報告され、ナイジェリアで106%(17人から35人)マリで100%(1人から2人)及びザンビアで60%(320人から512人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で13人と報告され、前週と比較して32%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国

新規死亡者数については、直近1週間で13人と報告され、前週と比較して32%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
エチオピア | 905人 | 1.0人未満 | 11%減少 |
ザンビア | 512人 | 2.8人 | 60%増加 |
南アフリカ | 348人 | 1.0人未満 | 88%減少 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
ジンバブエ | 4人 | 1.0人未満 | 33%減少 |
マダガスカル | 2人 | 1.0人未満 | 100%増加 |
ザンビア | 2人 | 1.0人未満 | 33%減少 |
北米・中南米地域
新規感染者数については、直近1週間で803,105人と報告され、前週と比較して20%減少しました。南北アメリカ地域内におけるデータが入手可能な56か国中の2か国(全体の4%)では、20%以上の新規感染者数の増加が報告され、ホンジュラスで136%(943人から2,230人)及びパラグアイで73%(1,889人から3,272人)の最大の増加が報告されました。
新規死亡者数については、直近1週間で4,385人と報告され、前週と比較して9%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
新規死亡者数が多い上位3か国

新規死亡者数については、直近1週間で4,385人と報告され、前週と比較して9%減少しました。
新規感染者数が多い上位3か国
国名 | 新規感染者数 | 人口10万人当たりの 新規感染者数 |
前週との比較 |
米国 | 393,587人 | 118.9人 | 21%減少 |
ブラジル | 206,944人 | 97.4人 | 19%減少 |
アルゼンチン | 72,558人 | 160.5人 | 17%増加 |
新規死亡者数が多い上位3か国
国名 | 新規死亡者数 | 人口10万人当たりの 新規死亡者数 |
前週との比較 |
米国 | 2,501人 | 1.0人未満 | 14%減少 |
ブラジル | 1,110人 | 1.0人未満 | 19%増加 |
ペルー | 194人 | 1.0人未満 | 4%増加 |