複数国におけるmpox(サル痘)のアウトブレイク(更新17)

External Situation Report 17, published 2 March 2023
Date as received by WHO national authorities by 17:00 CEST, 27 February 2022
 
確定された感染者数 死亡者数 国・地域数
86,173人 100人 110
 
リスクアセスメント
世界的なリスク
WHO管轄地域別のリスク 欧州地域
アフリカ地域
北米・中南米地域
東地中海地域
東南アジア地域
西太平洋地域
 
 

焦点

2023年2月16日に発行された前回の報告以降において、313人の新規感染者数(0.4%の増加)及び8人の新規死亡者数がWHOに報告されています。
 
最新の疫学的データについては、アウトブレイクが欧州地域で終息に向かっており、人から人への感染が発生している北米・中南米地域で失速していることを示唆しています。
 
感染した動物との接触によっても感染が起こるアフリカ地域については、流行曲線は持続的な感染を示し、直接又は性的接触による人から人への感染経路と人獣共通感染症によるアウトブレイクを反映しています。
 
OrthopoxVacというワクチンが2022年11月に天然痘、mpox、他のオルソポックスウイルスに対する予防接種のためにユーラシア経済連合の医薬品登録規則に従ってロシア連邦で認可されました。
 

疫学的な更新情報

2022年1月1日から2023年2月27日までにWHO管轄である全6地域の110か国・地域から、86,173人の累積感染者数及び100人の累積死亡者数がWHOに報告されています(表1)。2023年2月16日に発表された状況報告以降、313人の新規感染者数(0.4%の増加)及び8人の新規死亡者数が報告されています。このアウトブレイクについては、過去数週間で新規感染者数が緩徐に減少する傾向を伴うロングテール型の流行曲線を示しています。
 
世界的に毎週報告される新規感染者数は、疫学的第7週(2023年2月13日から2月19日まで。以下同じ。)の114人と比較し、疫学的第8週(2023年2月20日から2023年2月26日まで。以下同じ。)の151人まで32.5%増加しています。北米・中南米地域については、過去4週間で感染者数の大部分(87.8%)が報告されました。西太平洋地域及び北米・中南米地域にあっては感染者数の増加が報告されていますが、残りの地域にあっては感染者数の減少が報告される、又は割合の増加は確認されていません。感染者数が減少するにつれて相対的な週毎の変化にあっては慎重に解釈し、絶対数の合計を考慮する必要があります。
 
2023年2月14日から2023年2月27日までの期間において、3か国で毎週の新規感染者数の増加が報告され、ペルーで最多であると報告されました(50%、10人から15人)。2023年2月27日の時点で、影響を受けた110か国のうち22か国が過去21日以内(最大の潜伏期間)に新規感染者を報告しています(14か国にあっては北米・中南米地域に、3か国にあってはアフリカ地域に、2か国にあっては西太平洋地域にあります。)。これらの国については、Mpoxの市中感染が継続している国もあれば、散発的な感染者を報告する国もあります。
 
2023年2月14日から2月27日までに合計8人の死亡者数が報告されました。北米・中南米地域については、7人の死亡者数が報告されました(米国の6人及びエクアドルの1人)。アフリカ地域については、中央アフリカから1人の死亡が報告されました。過去に報告されたペルーでの1人の死亡については、mpoxによるものではないと再分類の上撤回され、2022年1月1日以降に世界全体で合計100人の死亡が報告されました。
 
2023年2月27日時点で、世界的に累積感染者数が多い10か国は、米国(30,012人)、ブラジル(10,825人)、スペイン(7,543人)、フランス(4,128人)、コロンビア(4,081人)、メキシコ(3,877人)、ペルー(3,752人)、英国(3,735人)、ドイツ(3,692人)及びカナダ(1,460人)です。当該の10か国を合算すると、世界的に報告された新規感染者数の85%を占めています。
 
表1  WHOへ報告されたWHO管轄地域別のmpoxに係る累積感染者数及び死亡者数(2022年1月1日から2023年2月27日17時(欧州夏時間)まで)
 
図1 週毎に集計されたWHO管轄地域別のmpoxに係る新規感染者数を示したグラフ(2022年1月1日から2023年2月27日17時(欧州夏時間)まで)
 
※当該のグラフについては、日曜日に終了する疫学的週を反映した集計の週報を示しています。現在の週に係るデータについては、次回の状況報告で提示されます。
 
図1に示した流行曲線については、報告バイアスの影響を受けやすいものの、欧州地域にあってはアウトブレイクが終息に向かいつつあり、北米・中南米地域にあっては減速していることを示しています。感染した動物との接触によって感染が起こるアフリカ地域については、流行曲線はより持続的な感染を示しています。これについては、直接又は性的接触による人から人への感染が混在した経路と人獣共通感染症の波及によるアウトブレイクを反映しています。残りの3つの地域については、持続的な感染ではなく、散発的な感染者及びクラスターが報告されており、感染者の報告がない数週間の後であっても、感染が再興するおそれに焦点を当てています。
 
他の重要な疫学的知見
 
2023年2月24日時点における利用可能なデータを伴う感染者数の96.4%(76,555人中の73,829人)は男性であり、年齢の中央値は34歳です(四分位範囲は、29から41歳まで。)。このパターンについては、時間経過とともに著明に安定しています。
 
データが利用可能である感染者数の1.1%(82,191人の921人)にあっては0歳から17歳までであり、0.3%(267人)にあっては0歳から4歳までとなります。小児の大半については、北米・中南米地域から報告されたものであり(73%、921人の672人)、北米・中南米地域の小児の全体的な割合は1.2%(56,007人の672人)であり、世界的に観察された割合と同様です。
 
性的指向が報告された感染者のうち、85.5%(31,814人中の27,198人)がゲイ、バイセクシャル及び男性と性交渉を行う男性であると特定されました。この割合については、時間経過に従ってわずかな変動を伴うものの、一貫して75%を超えており、感染者の大半がこの集団で継続して発生していることを強調しています。
 
報告された感染経路のうち、性交渉中の皮膚及び粘膜を介した接触感染が最も報告されており、感染曝露機会が報告された22,092件中の196件(68.8%)でした。
 
全ての報告された感染経路のうち、最も一般的に報告された感染曝露状況は性的接触を伴う集会であり、曝露状況が報告された5,476件中の3,720件(67.9%)でした。直近数箇月の報告された全ての環境の割合については、家庭内感染が増加しています。
 
少なくとも1つの症状を報告した感染者(37,152人)のうち、最も一般的な症状は発疹であり(感染者の82.7%)、発熱(59.8%)、全身性及び性器発疹(52.4%及び46.4%)となります。今回のアウトブレイクについては、感染者の症状は時間経過とともに一貫しています。
 
感染経路に関する詳細な情報については、アフリカ地域からの大半の感染者を入手できず、感染・伝播性に関する情報については、アフリカ地域におけるウイルスの疫学的な拡散を完全には記述できないおそれがあります。当該地域の国々については、ヒトからヒトへの感染が報告されています(感染した動物との接触によるものと推定される感染(主に中央アフリカである複数の状況)と同様に、性的接触による感染を含む。)。
 

mpoxのワクチン

現在様々な規制当局によって承認されたmpoxのワクチンが3つあります。これについては、Bavarian Nordicの改変ワクチンAnkara及びKMB BiologicsのLC16が含まれています。最近では2022年11月に3番目のワクチンであるOrthopoxVacというワクチンがユーラシア経済連合の医薬品登録規則に従って天然痘、mpox、他のオルソポックスウイルスに対する免疫のためにロシア連邦によって認可されました。さらに、天然痘ワクチンのACAM2000は、他のワクチンの代替品として特定の集団における使用が推奨されています。Mpoxのワクチンは現時点でWHOの事前認定を受けていませんが、使用に関する暫定指針が作成され、WHO専門家戦略諮問手段の助言及び支援を受けて発行されています。
 
Mpoxのワクチンについては、状況毎に利益と弊害の完全な評価に基づいている必要があります。曝露のおそれが最も高い個人については、一次予防のワクチン接種(曝露前予防)が推奨されます。現在の複数国のアウトブレイクで曝露のおそれが最も高いものについては、ゲイ、バイセクシャル又は複数の相手と性交渉を行う男性です。曝露のおそれがある他のものについては、複数の性交渉の相手を持つ個人が含まれる場合があります(セックスワーカー、繰り返し曝露するおそれがある医療従事者、オルソポックスウイルスを取り扱う検査室の職員、mpoxの診断検査を行う臨床検査又は医療従事者、アウトブレイクの事態対処行動チームのメンバー)。曝露のおそれの段階については、集団間で異なる可能性があり、ワクチンの供給が限られる状況で優先順位を付けるために国で使用できることに注意を払うことが重要です。ワクチンについては、曝露後予防接種にも使用でき、理想的には最初の曝露から4日以内(無症状の場合は、最大14日。)の濃厚接触者に推奨されます。予防接種が使用されるとき、プログラムは徹底的な調査と濃厚接触者の追跡によって裏付けられ、理想的には標準化された手順及びデータ収集ツールを使用したワクチンの有効性に関する共同研究の流れで、強固な情報キャンペーン及び医薬品安全性調査を伴う必要があります。
 
現在mpoxが世界的に流行している間に最も一般的に投与されたワクチンは、MVA-BN非複製生弱毒化第3世代ワクチンでした。現在までに83か国が既存の契約という枠組み(欧州保健事前準備及び事態対処機関や基金を回す米国保健機関(以下「PAHO」という。)との協定を例とする。)を通じてワクチンを調達しています。
 
MVA-BNワクチンの有効性を評価する研究については、複数国でのMpoxのアウトブレイクに関連して実施されており、見込みのある結果が複数報告され始めています。Mpoxに対するMVA-BNワクチンの有効性に関する研究の推定値については、完全なワクチン接種(2回の接種)を受けた人で66%から83%、ワクチンの1回接種で36%から86%の範囲を示唆しています(未出版)。ワクチンの有効性に関する研究については、継続されており、今後数箇月で更なるデータが期待されます。
 
欧州地域については、ワクチンを保有するほぼ全ての国がアウトブレイクの開始以降にMVA-BNを購入しています。PAHO基金が北米・中南米地域で配布用に130,000回分を確保し、これまでに52の適格国のうちの12か国が注文を申請しました。PAHOは、2022年2月27日時点でPAHO基金を通じてバハマ、ベリーズ、ブラジル、チリ、エクアドル、エルサルバドル、ガイアナ、ホンジュラス、ジャマイカ、パナマ、ペルー及びトリニダード・トバゴに99,400回分のmpoxワクチンを提供しました。さらに、日本政府は臨床試験(ワクチンの有効性に関する更なる情報を得ることを目的とする。)を実施するために、コロンビアに25,000回分のLC16ワクチンを寄付することを確認しました。研究手順は、レビューの最終段階にあります。
 
アフリカ地域については、事態対処行動のために、ある国がメーカーからワクチンを調達中です。さらに、欧州委員会、日本、韓国及び米国との間で事態対処行動へワクチンを寄付し、様々な設定で更なる研究を行うための継続的な議論が行われています。WHOアフリカ地域事務局は、焦点を絞った予防接種プログラムを支援するシステムを確立しており、次のことを行います。
 
Mpoxワクチンの指針、政策及び戦略を開発するために、国立機関を支援する。
 
Mpoxワクチンのハイリスク及び優先集団を特定するために、利用可能な国のデータを評価する。
 
Mpoxワクチン接種プログラムの実施中に技術的な助言及び支援を提供する。
 
加盟国にmpoxワクチンを寄贈する機関と連携する。
 
Mpoxワクチンの調達を要求する国と連携する。
 

東南アジア地域におけるmpoxの状況に関する更新

WHO管轄の東南アジア地域の4か国から合計40人(1人の死亡者数を含む。)のmpox確定感染者数が2023年2月23日時点で報告されています(図3)。最も多くの感染者数が報告された国はインドであり、続いてタイ(15人)、スリランカ(2人)、インドネシア(1人)でした。
 
図3 東南アジア地域で報告されたmpox感染者数(2022年7月14日から2023年2月23日まで)
 
図4 東南アジア地域におけるmpox感染者の年齢及び性別の分布(2023年2月23日時点)
 
男性にあっては感染者の58%(23人)、女性にあっては43%(17人)を占めています(男性の割合については、世界的な状況(96.4%(76,348人の73,632人))と比較して当該の地域では著明に低いことを示唆しています。)。しかしながら、このデータについては、偏見や他の結果に対する恐怖のため、検査の利用が不十分であること又は影響を受けた人が検査を受けることを躊躇している可ことを反映している能性があります。感染者の90%は、18歳から39歳(34人)であり、年齢の中央値は29歳です(図4)。
 
図5 東南アジア地域における直近の渡航歴を報告している男女の感染者数
 
渡航歴については、18人(45%)で報告されましたが、20人(50%)は直近の旅行歴がないと報告されており、現地で感染した可能性が高いことを示唆しています。2人の渡航歴は、不明です。直近の渡航歴を報告した18人のうち、大半(89%)が東地中海地域からの直近の渡航を報告しています。
 
男性の直近の渡航歴については、女性の23.5%(17人の4人)と比較して高い割合(61%、23人の14人)を報告しました。これについては、男性は海外で曝露した可能性が高く、女性は現地で感染した可能性が高いことを示唆しています。
 
4人の感染者は、自らの性的指向を男性と性交渉を行う男性であると申告しました。21人の感染者が異性愛者として指向を報告しました。2人の感染者は、他のものです。13人の性的自認については、不明のままです。当該の地域のMSMの割合については、世界的な状況(既知のデータを伴う感染者の84.2%(32,156人の27,063人)がMSMと特定された。)と比較して著明に低くなっています(10%)。
 
HIV陽性にあっては2件、HIV陰性にあっては14件、不明なものにあっては24件でした。
 
当該の地域では12人(30%)が感染源として性的接触が報告されました(世界的には68.7%(21,974人の15,104人))。
 
表2 東南アジア地域で報告されたmpox感染者の特徴(2022年7月23日から2023年2月23日まで)


中米及びカリブ海地域の更新

中米
 
2023年2月22日の時点で中米地域の7か国から合計772人のmpox感染者数が報告されています。過去6週間に5か国から25%(772人の197人)の感染者が報告されました。ベリーズ及びニカラグアについては、感染者が報告されていません。
 
表3 中米における人口100万人あたりの報告感染者数
 
表4 中米における過去6週間に報告された感染者の割合
 
2023年2月22日時点で利用可能なデータを伴う感染者の98.6%が男性です(772人の761人)。
 
年齢の中央値は、31歳です。コスタリカ(1人)及びグアテマラ(1人)については、14歳未満の小児でmpoxが確認されたと報告されています。
 
回答を伴う感染者のうち、最も頻繁に報告された感染経路については、性的な出会い(93%、253人の236人)です。
 
性的指向に関するデータを伴う感染者のうち、93.3%(704人の657人)が男性と性交渉を行う男性と特定されました。
 
HIV状態が判明している感染者のうち、72.3%(438人の321人)がHIV陽性でした。特記については、HIV状態に関する情報が感染者の45%で利用できませんでした。
 
9人の感染者が医療従事者と報告されましたが、曝露状況は全ての感染者で不明でした。
 
ウイルスのゲノム解析情報を報告している当該地域の全ての国については、クレードⅡのmpoxウイルスを報告しています。
 
表5 中米で報告されたmpox感染者の特徴
 

カリブ海及び大西洋の諸島
 
2023年2月22日の時点でカリブ海及び大西洋の諸島から合計309人の感染者数が報告されていますが、過去6週間で報告されたのは7人のみです。感染者は13か国から報告されましたが、10人以上の感染者を報告した国は3か国のみでした(プエルトリコ(210人)、ドミニカ(52人)及びジャマイカ(18人))。
 
感染者の特徴
 
2023年2月22日時点で72.1%(86人の62人)が男性です。
 
年齢の中央値は、31歳です。
 
回答のある感染者の中で最も一般的に報告されている感染経路については、性的接触となります(64.7%、17人の11人)。
 
性的指向に関するデータを伴う感染者のうち、71.9%(32人の23人)が男性と性交渉を行う男性と特定されました。
 
HIV状態が確認されている人の41.9%(31人の13人)がHIV陽性でした。HIV状態に関する情報については、感染者の63%で入手できませんでした。
 
キューバについては、1人の死亡者が報告されています(1.2%)。
 
2人(2.3%)は、医療従事者であると報告されました。
 
中米及びカリブ海のmpoxに対するWHOの事態対処行動
 
検査室と調査
 
WHOは、ホンジュラスにおいて2022年11月に実施された技術的支援以降に現地の保健当局と緊密に連携して国内でのmpoxに係る疫学的調査を強化するために取り組んできました。WHOは、訪問中に保健省と会談し、ワークショップの開催を支援しました。この2日間のイベントについては、mpoxの管理と調査における国の事態対処行動を強化し、感染予防及び管理対策を見直し、通知の経路を特定し、照会と濃厚接触者の追跡を行い、診断のための検体を収集・取扱いに関する最も関連性の高い側面を認識することを目的としていました。当該地域の研究所職員や疫学者がワークショップに参加しました。また、ワークショップは主要な対象集団に治療を提供し、それらに焦点を当てたリスクコミュニケーションを提供するセンターと協力する必要性を強化しました。WHOは、任務期間中に環境省が主催したmpoxに対する集団の事態対処行動の強化に関するワークショップにも参加しました。このイベントの目的については、予防対策を見直し、事態対処行動に市民が参加する機会を特定し、及び鍵となる集団とのコミュニケーションを強化することでした。ゲイ、他のMSMコミュニティ、トランスジェンダー、セックスワーカーの代表がワークショップに参加しました。
 
WHOは、2022年11月にグアテマラ及びパナマへの任務の後に当該の国々と行動を調整してきました。この訪問については、グアテマラでのmpoxアウトブレイクに対する調査及び事態対処行動に関する技術協力訪問及びパナマでの会議への参加を提供することを目的としていました。WHOは、グアテマラにおいて、主要な医療機関を訪問し、最もリスクの高い人々と協力しているNGOや保健相と面会しました。WHOは、任務中に国内でのmpoxへの事態対処行動に関する情報を検討し、それを強化する可能性について協議しました。WHOは、パナマ滞在中に中米及びカリブ海感染症学会の会議に参加し、mpox患者の臨床管理の知見を共有することに特化したパネルに参加しました。
 
リスクコミュニケーション及びコミュニティエンゲージメント
 
WHOは、2023年2月にバハマで主要なmpoxの事実、情報、自宅療養するための対策、セックスワーカーのための重要な情報を含むリーフレットを共有しました。このリーフレットについては、リスクの高い集団(男性と性交渉を行う男性、セックスワーカー及び医療従事者)にサービスを提供する医療施設等に配布されました。
 
WHOは、2023年2月にコスタリカで保健省と協力して短い動画及び情報資料を配付し、病変又は関連するmpox症状が検出された場合の治療を行うように国民へ喚起しました。この主導権については、キャンペーンの一部です(保健省のSNS上の出版物を通じてmpoxの予防及び制御に関する情報を含む。)。
 
ワクチンを含む戦略的な医療機器の供給
 
WHO北米・中南米地域事務局は、mpoxの治療に関するシステマティックレビューの更新(スペインにおける科学的根拠の統合)を2023年2月27日に発表しました。この更新については、無作為化又は非無作為化コントロール試験、観察研究からの可能性のあるmpox治療に関する科学的根拠の統合的な迅速一覧の結果を含んでいます。新規の科学的根拠が出現すると、WHOは出版物及び合致する推奨事項を更新しています。このWHOは、PAHOの基金を通じて99,400回分のmpoxワクチンを12か国(バハマ、ベリーズ、ブラジル、チリ、エクアドル、エルサルバドル、ガイアナ、ホンジュラス、ジャマイカ、パナマ、ペルー及びトリニダード・トバゴ)へ2023年2月27日時点で提供しています。

出典

World Health Organization. “Multi-country outbreak of mpox External Situation Report #17, published 2 March 2023”.WHO.2023. https://www.who.int/publications/m/item/multi-country-outbreak-of-mpox--external-situation-report---17---2-march-2023, (参照2023-03-03).