ブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱-コンゴ民主共和国(2026年8月28日)
海外へ渡航される皆様へ
今回コンゴ民主共和国(DRC) 及びウガンダで報告された疾患は、ブンディブギョウイルスによる感染症で、エボラ出血熱の一種です。ブンディブギョウイルスに感染した動物、患者、または感染が疑われるヒトや遺体の血液、体液、排泄物等が、傷のある皮膚や目・鼻・口などの粘膜に触れることが主な感染経路です。これらで汚染された衣類、寝具、医療器具等との接触でも感染することがあります。潜伏期間は感染してから2~21日程度で、初期症状は発熱、頭痛、筋肉痛などで、下痢、嘔吐、発疹などが出現することもあります。進行すると出血傾向、意識障害などの重篤な症状を示し死亡することがあります。
現在、ウガンダではブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱の終息が宣言されていますが、DRCでは引き続き、エボラ出血熱の患者の発生が報告されています。渡航前に、外務省海外安全ホームページで感染症危険情報および危険情報を確認し、渡航地域の危険レベルに応じて渡航の必要性や現地での行動について慎重に検討してください。
〇渡航前の情報収集
エボラ出血熱に関する情報や、DRCならびに渡航先地域で流行している感染症に関する情報、現地の医療情報を、FORTHや外務省などの公式な情報源で確認してください。トラベルクリニックなどで渡航前に感染対策などを相談することも可能です。
〇渡航中の健康管理
1.基本的な感染予防策
石けんと流水による手洗い、またはアルコール手指消毒剤による手指消毒などの手指衛生は重要です。手が目に見えて汚れている場合は、石けんと流水で洗ってください。エボラ出血熱では、感染した動物、患者、遺体の血液・体液等との接触を避けることが特に重要です。また、流行地域では、野生動物の肉(ブッシュミート)の喫食に加え、野生動物やその死骸、血液、体液、生肉との接触や取扱いを避けてください。
2.リスクを軽減するための対策
エボラ出血熱は、感染した動物や患者の血液、体液、排泄物等との直接接触が主な感染経路なので、これらや患者・感染が疑われる方の遺体との接触、遺体に直接触れる葬儀・埋葬への参加は避けてください。一般渡航者は、患者や遺体の血液・体液等への接触を避け、必要な場合は現地の保健当局や医療機関の指示に従ってください。職務上対応が必要な場合は、訓練を受けた上で適切な個人防護具(PPE)を使用する必要があります。
3.体調不良時の行動
流行地域に滞在中、または流行地域を離れてから21日以内に発熱、頭痛などエボラ出血熱を疑う症状が出た場合は、患者や動物との接触に心当たりがなくても、速やかに現地の医療機関または保健当局へ連絡し、指示に従って受診してください。連絡時に渡航歴、接触歴、現地での行動を必ず伝え、公共交通機関の利用や他者との接触は避け、移動方法についても指示に従ってください。
患者や感染が疑われる方、その遺体の血液・体液等に触れるなど、感染の可能性がある接触があった場合は、症状がなくても速やかに現地の保健当局または医療機関へ連絡し、その指示に従ってください。
〇帰国後の対応
コンゴ民主共和国に滞在歴がある場合は、体調に異状がなくても、入国時に空港や港の検疫官に申し出て、渡航歴、接触歴、現地での行動を伝えてください。
帰国後21日間、ご自身の健康状態に注意してください。検疫所による健康監視の対象となった方は、検疫所の指示に従い、発熱や体調不良がある場合は速やかに検疫所へ連絡してください。それ以外の方も、発熱や体調不良がある場合は医療機関を受診する前に、医療機関または保健所へ連絡し、渡航歴・接触歴を伝えた上で指示に従ってください。自分の判断で医療機関へ直接出向かず、受診先や移動方法についても指示に従ってください。
そのほか、海外渡航に関する一般的な注意事項は「ここに注意!海外渡航にあたって」をご参照ください。
以下は、WHOのDisease Outbreak Newsの翻訳であり、厚生労働省委託事業「国際感染症危機管理対応人材育成・派遣事業」にて翻訳・メッセージ原案を作成しています。
また、本事例は状況に応じて随時更新されます。
更新情報は随時WHOのサイトで確認してください。
現在、ウガンダではブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱の終息が宣言されていますが、DRCでは引き続き、エボラ出血熱の患者の発生が報告されています。渡航前に、外務省海外安全ホームページで感染症危険情報および危険情報を確認し、渡航地域の危険レベルに応じて渡航の必要性や現地での行動について慎重に検討してください。
〇渡航前の情報収集
エボラ出血熱に関する情報や、DRCならびに渡航先地域で流行している感染症に関する情報、現地の医療情報を、FORTHや外務省などの公式な情報源で確認してください。トラベルクリニックなどで渡航前に感染対策などを相談することも可能です。
〇渡航中の健康管理
1.基本的な感染予防策
石けんと流水による手洗い、またはアルコール手指消毒剤による手指消毒などの手指衛生は重要です。手が目に見えて汚れている場合は、石けんと流水で洗ってください。エボラ出血熱では、感染した動物、患者、遺体の血液・体液等との接触を避けることが特に重要です。また、流行地域では、野生動物の肉(ブッシュミート)の喫食に加え、野生動物やその死骸、血液、体液、生肉との接触や取扱いを避けてください。
2.リスクを軽減するための対策
エボラ出血熱は、感染した動物や患者の血液、体液、排泄物等との直接接触が主な感染経路なので、これらや患者・感染が疑われる方の遺体との接触、遺体に直接触れる葬儀・埋葬への参加は避けてください。一般渡航者は、患者や遺体の血液・体液等への接触を避け、必要な場合は現地の保健当局や医療機関の指示に従ってください。職務上対応が必要な場合は、訓練を受けた上で適切な個人防護具(PPE)を使用する必要があります。
3.体調不良時の行動
流行地域に滞在中、または流行地域を離れてから21日以内に発熱、頭痛などエボラ出血熱を疑う症状が出た場合は、患者や動物との接触に心当たりがなくても、速やかに現地の医療機関または保健当局へ連絡し、指示に従って受診してください。連絡時に渡航歴、接触歴、現地での行動を必ず伝え、公共交通機関の利用や他者との接触は避け、移動方法についても指示に従ってください。
患者や感染が疑われる方、その遺体の血液・体液等に触れるなど、感染の可能性がある接触があった場合は、症状がなくても速やかに現地の保健当局または医療機関へ連絡し、その指示に従ってください。
〇帰国後の対応
コンゴ民主共和国に滞在歴がある場合は、体調に異状がなくても、入国時に空港や港の検疫官に申し出て、渡航歴、接触歴、現地での行動を伝えてください。
帰国後21日間、ご自身の健康状態に注意してください。検疫所による健康監視の対象となった方は、検疫所の指示に従い、発熱や体調不良がある場合は速やかに検疫所へ連絡してください。それ以外の方も、発熱や体調不良がある場合は医療機関を受診する前に、医療機関または保健所へ連絡し、渡航歴・接触歴を伝えた上で指示に従ってください。自分の判断で医療機関へ直接出向かず、受診先や移動方法についても指示に従ってください。
そのほか、海外渡航に関する一般的な注意事項は「ここに注意!海外渡航にあたって」をご参照ください。
以下は、WHOのDisease Outbreak Newsの翻訳であり、厚生労働省委託事業「国際感染症危機管理対応人材育成・派遣事業」にて翻訳・メッセージ原案を作成しています。
また、本事例は状況に応じて随時更新されます。
更新情報は随時WHOのサイトで確認してください。
状況の概要
2026年8月14日に前回のDisease Outbreak Newsが公表されて以降、アウトブレイクは54保健区域から60保健区域へ拡大しています。発生した州は、コンゴ民主共和国(DRC)26州のうち6州(バ=ズエレ州、オー=ウエレ州、イツリ州、北キブ州、南キブ州、チョポ州)です。前回の更新以降、新たに6つの保健区域、すなわちバ=ズエレ州のガンガ保健区域およびビアダーナ保健区域、北キブ州のビエナ保健区域、マングレジパ保健区域、ムトワンガ保健区域、チョポ州のチョポ保健区域で、症例が報告されました。
2026年8月26日時点で、死亡例2,786例を含む合計5,794例の確定例が報告されており、致命率(CFR)は48.1%でした。これらの数字は、過去3か月間でアウトブレイクの規模と地理的な広がりが大幅に拡大したことを示しています。48%という致命率は、疾患の重症度に加えて、早期の症例探知、医療へのアクセスと医療の質、効果的なウイルスの感染伝播の阻止に関して、今なお課題があることを強く示しています。症例に対する認識が遅れると、家庭内、地域社会内、医療施設内で感染伝播が継続する可能性が高まります。8月18日に開催された緊急委員会会合の助言を受け、今回のアウトブレイクは引き続き国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)とされています。
2026年8月26日時点で、死亡例2,786例を含む合計5,794例の確定例が報告されており、致命率(CFR)は48.1%でした。これらの数字は、過去3か月間でアウトブレイクの規模と地理的な広がりが大幅に拡大したことを示しています。48%という致命率は、疾患の重症度に加えて、早期の症例探知、医療へのアクセスと医療の質、効果的なウイルスの感染伝播の阻止に関して、今なお課題があることを強く示しています。症例に対する認識が遅れると、家庭内、地域社会内、医療施設内で感染伝播が継続する可能性が高まります。8月18日に開催された緊急委員会会合の助言を受け、今回のアウトブレイクは引き続き国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)とされています。
発生の詳細
2026年8月14日に前回のDisease Outbreak Newsが公表されて以降、ブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱(BVD:Bundibugyo virus disease)の新たな確定例および死亡例はDRCでのみ報告されています。
2026年8月26日時点で、累計で5,815例の確定例が報告されています。そのうち5,794例はDRC(DRCで診断され、その後ドイツで治療された2例を含む)で、20例はウガンダで、1例はフランスで報告されました。死亡例は、ウガンダでの22例を含め、計2,788例が報告されています。8月26日時点で、少なくとも1,314例(DRCで1,293例、ウガンダ18例、ドイツ2例、フランス1例)が回復しています。
8月27日時点で、フランスとウガンダの両国では国際的なガイダンスに基づく42日間のモニタリング強化期間が終了しています。
DRCでは感染伝播が依然として活発であるため、国境を越えた感染拡大のリスクは依然として存在します。空港、港、公式の陸路国境通過地点では、入国時および出国時の健康スクリーニングとサーベイランスといった対策が実施されていますが、非公式の国境通過ルートを利用した移動が発生する可能性があり、これは現在もウイルスの持ち出し・持ち込み、それに続く感染伝播のリスクがあることを示しています。そのため、国境を越えた連携と持続的なサーベイランスおよび備えは、さらなる地域的な感染拡大を防ぎ、効果的な公衆衛生対応を確実にするために不可欠です。
8月27日、チョポ州のキサンガニなどDRCの一部地域で、医療従事者に対するエルベボ(Ervebo)ワクチンを用いた接種が開始されました。エルベボは安全なワクチンで、エボラ出血熱に対して有効ですが、ヒトにおけるブンディブギョウイルスに対する防御効果があるかどうかは判明していません。そのため、こうした広範な使用と並行してこのワクチンの臨床試験を開始することは、重要かつ新しいエビデンスを提供し、今後のワクチン使用の方針を決めるための鍵となります。
8月18日、DRCにおけるブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱(BVD)の流行に関して、国際保健規則(IHR)に基づく緊急委員会第2回会合が開催されました。同委員会の助言を受け、世界保健機関(WHO:World Health Organization)事務局長は、継続中のアウトブレイクが引き続き国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)であると判断し、各国に対する暫定勧告を更新しました。
図1.DRCにおけるBVDの累積確定例の分布、2026年8月26日時点

DRC
2026年8月14日に前回のDisease Outbreak Newsが公表されて以降、DRCでは、新たな確定例が1,129例報告されており、このうち確定死亡例は602例でした。サーベイランスの拡大、臨床検査の拡充、診断能力の向上、定期的なデータの未処理分の整理が確定例増加の一因である可能性が高いものの、症例数と死亡例数が増加し続けるのは、感染伝播が継続し、アウトブレイクが大幅に拡大していることによるものです。2026年8月26日時点で、DRCでは、死亡例2,786例(致命率 48.1%)を含む計5,794例の確定例が報告されています。これまでに1,293例が回復しています。
症例は、6つの州の60の保健区域(HZ)から報告されています。イツリ州では36HZのうち28HZで発生し、次いで北キブ州では34HZのうち15HZ、オー=ウエレ州では13HZのうち6HZ、チョポ州では23HZのうち7HZ、南キブ州では34HZのうち1HZ、バ=ズエレ州では11HZのうち3HZで報告されています。最も新しく発生が確認されたバ=ズエレ州では、8月12日から症例が報告されています。北キブ州のビエナおよびマングレジパが最も新しく発生が確認されたHZです。8月26日時点で、発生が確認された60HZのうち、イツリ州、北キブ州、オー=ウエレ州、チョポ州の19HZから、24時間以内に81例の確定例が新たに報告されています。イツリ州は引き続きアウトブレイクの中心地であり、アウトブレイク開始以降、確定例が4,802例報告されており、8月26日時点の直近24時間以内の新たな確定例は52例報告されています。北キブ州は2番目に多く発生した州であり、8月26日時点の累計確定例は775例で、うち22例は24時間以内に新たに報告されました。このアウトブレイクで最も高い致命率(68%)は北キブ州で、この高い致命率の原因については調査中です。
接触者追跡が必要な人の数も、アウトブレイクの拡大に伴って大幅に増加していました。8月26日時点で、直近24時間以内に健康観察を受けた接触者の割合は82.3%で、追跡調査の対象の26,850人のうち22,091人が健康観察を受けています。接触者数が多いことは、発生地域の住民が曝露する可能性の規模を反映しています。
本アウトブレイクは、治安の不安定さ、武装勢力による暴力、大規模な避難民の発生を特徴とした、紛争の影響で人道的に複雑な状況の中で起きています。2,600万人を超える人々が深刻な食料不安に直面しており、イツリ州だけでも推定100万人の国内避難民が暮らしています。治安の不安定さと避難民の発生により、医療や必要不可欠なサービスへのアクセスが困難になり、対応チームの活動が制限されるとともに、サーベイランス、症例調査、接触者追跡が妨げられます。鉱山のコミュニティ、非公式の居住地、国内避難民の居住地は過密状態にあり、水、衛生設備、衛生サービスが不足しており、医療へのアクセスが制限されているため、早期探知、感染予防管理、適切なケアがさらに困難になっています。こうした状況は、対応策を着実に実施し、発生地域の住民に支援を提供することも難しくしています。
図2. DRCにおける報告日別のBVDの確定例数、2026年8月26日時点

図3. DRCのBVD確定例における報告日別の死亡例数、2026年8月26日時点

2026年5月18日から8月28日までの間に、WHOが実施した強化型公衆衛生インテリジェンス(情報の収集・分析)活動により、23の国・地域でエボラ出血熱に関連する76件のシグナルが確認されました。これにより、IHRの国家連絡窓口を通して、各国の当局による迅速な検証、リスク評価、情報共有が支援されました。渡航者や医療従事者の疑い例、公開情報で出回っている報告など、これらのシグナルの大多数92%(70件/76件)が調査および臨床検査によってエボラ出血熱ではないと判断されました。残る6件はエボラ出血熱の発生事例であることが確認されました。
2026年8月26日時点で、累計で5,815例の確定例が報告されています。そのうち5,794例はDRC(DRCで診断され、その後ドイツで治療された2例を含む)で、20例はウガンダで、1例はフランスで報告されました。死亡例は、ウガンダでの22例を含め、計2,788例が報告されています。8月26日時点で、少なくとも1,314例(DRCで1,293例、ウガンダ18例、ドイツ2例、フランス1例)が回復しています。
8月27日時点で、フランスとウガンダの両国では国際的なガイダンスに基づく42日間のモニタリング強化期間が終了しています。
DRCでは感染伝播が依然として活発であるため、国境を越えた感染拡大のリスクは依然として存在します。空港、港、公式の陸路国境通過地点では、入国時および出国時の健康スクリーニングとサーベイランスといった対策が実施されていますが、非公式の国境通過ルートを利用した移動が発生する可能性があり、これは現在もウイルスの持ち出し・持ち込み、それに続く感染伝播のリスクがあることを示しています。そのため、国境を越えた連携と持続的なサーベイランスおよび備えは、さらなる地域的な感染拡大を防ぎ、効果的な公衆衛生対応を確実にするために不可欠です。
8月27日、チョポ州のキサンガニなどDRCの一部地域で、医療従事者に対するエルベボ(Ervebo)ワクチンを用いた接種が開始されました。エルベボは安全なワクチンで、エボラ出血熱に対して有効ですが、ヒトにおけるブンディブギョウイルスに対する防御効果があるかどうかは判明していません。そのため、こうした広範な使用と並行してこのワクチンの臨床試験を開始することは、重要かつ新しいエビデンスを提供し、今後のワクチン使用の方針を決めるための鍵となります。
8月18日、DRCにおけるブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱(BVD)の流行に関して、国際保健規則(IHR)に基づく緊急委員会第2回会合が開催されました。同委員会の助言を受け、世界保健機関(WHO:World Health Organization)事務局長は、継続中のアウトブレイクが引き続き国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)であると判断し、各国に対する暫定勧告を更新しました。
図1.DRCにおけるBVDの累積確定例の分布、2026年8月26日時点

DRC
2026年8月14日に前回のDisease Outbreak Newsが公表されて以降、DRCでは、新たな確定例が1,129例報告されており、このうち確定死亡例は602例でした。サーベイランスの拡大、臨床検査の拡充、診断能力の向上、定期的なデータの未処理分の整理が確定例増加の一因である可能性が高いものの、症例数と死亡例数が増加し続けるのは、感染伝播が継続し、アウトブレイクが大幅に拡大していることによるものです。2026年8月26日時点で、DRCでは、死亡例2,786例(致命率 48.1%)を含む計5,794例の確定例が報告されています。これまでに1,293例が回復しています。
症例は、6つの州の60の保健区域(HZ)から報告されています。イツリ州では36HZのうち28HZで発生し、次いで北キブ州では34HZのうち15HZ、オー=ウエレ州では13HZのうち6HZ、チョポ州では23HZのうち7HZ、南キブ州では34HZのうち1HZ、バ=ズエレ州では11HZのうち3HZで報告されています。最も新しく発生が確認されたバ=ズエレ州では、8月12日から症例が報告されています。北キブ州のビエナおよびマングレジパが最も新しく発生が確認されたHZです。8月26日時点で、発生が確認された60HZのうち、イツリ州、北キブ州、オー=ウエレ州、チョポ州の19HZから、24時間以内に81例の確定例が新たに報告されています。イツリ州は引き続きアウトブレイクの中心地であり、アウトブレイク開始以降、確定例が4,802例報告されており、8月26日時点の直近24時間以内の新たな確定例は52例報告されています。北キブ州は2番目に多く発生した州であり、8月26日時点の累計確定例は775例で、うち22例は24時間以内に新たに報告されました。このアウトブレイクで最も高い致命率(68%)は北キブ州で、この高い致命率の原因については調査中です。
接触者追跡が必要な人の数も、アウトブレイクの拡大に伴って大幅に増加していました。8月26日時点で、直近24時間以内に健康観察を受けた接触者の割合は82.3%で、追跡調査の対象の26,850人のうち22,091人が健康観察を受けています。接触者数が多いことは、発生地域の住民が曝露する可能性の規模を反映しています。
本アウトブレイクは、治安の不安定さ、武装勢力による暴力、大規模な避難民の発生を特徴とした、紛争の影響で人道的に複雑な状況の中で起きています。2,600万人を超える人々が深刻な食料不安に直面しており、イツリ州だけでも推定100万人の国内避難民が暮らしています。治安の不安定さと避難民の発生により、医療や必要不可欠なサービスへのアクセスが困難になり、対応チームの活動が制限されるとともに、サーベイランス、症例調査、接触者追跡が妨げられます。鉱山のコミュニティ、非公式の居住地、国内避難民の居住地は過密状態にあり、水、衛生設備、衛生サービスが不足しており、医療へのアクセスが制限されているため、早期探知、感染予防管理、適切なケアがさらに困難になっています。こうした状況は、対応策を着実に実施し、発生地域の住民に支援を提供することも難しくしています。
図2. DRCにおける報告日別のBVDの確定例数、2026年8月26日時点

図3. DRCのBVD確定例における報告日別の死亡例数、2026年8月26日時点

2026年5月18日から8月28日までの間に、WHOが実施した強化型公衆衛生インテリジェンス(情報の収集・分析)活動により、23の国・地域でエボラ出血熱に関連する76件のシグナルが確認されました。これにより、IHRの国家連絡窓口を通して、各国の当局による迅速な検証、リスク評価、情報共有が支援されました。渡航者や医療従事者の疑い例、公開情報で出回っている報告など、これらのシグナルの大多数92%(70件/76件)が調査および臨床検査によってエボラ出血熱ではないと判断されました。残る6件はエボラ出血熱の発生事例であることが確認されました。
BVDの疫学
BVDは、オルソエボラウイルスの一種であるブンディブギョウイルスによって引き起こされる、重症のエボラ出血熱です。人獣共通感染症であり、フルーツコウモリが自然宿主と考えられています。
ヒトへの感染は、コウモリや非ヒト霊長類などの感染した野生動物の血液または分泌物との濃厚接触により発生すると考えられており、その後、感染者の血液、分泌物、臓器、その他の体液、または汚染された表面や物質との直接接触によってヒトからヒトへ広がります。特に、感染予防管理(IPC)対策が不十分な医療現場や、遺体との直接接触を伴う安全でない埋葬の慣習の際に、感染が拡大します。
BVDの潜伏期間は2~21日であり、感染者は、症状発現まで感染力を持ちません。初期症状は発熱、疲労、筋肉痛、頭痛、咽頭痛など非特異的で、そのため臨床診断が複雑になり、発見が遅れる可能性があります。これらは消化器症状、臓器機能障害、場合によっては出血症状へ進行します。
ウガンダおよびDRCで2007年および2012年に報告された過去2回のBVDアウトブレイクにおける致命率は、それぞれ30%および50%でした。
PCRもしくは抗原または抗体ベースのアッセイを用いた検査による確認なしに、BVDをマラリアなどの地域で流行している他の発熱性疾患と鑑別することは困難です。現在、BVDに対して承認されたワクチンも特異的な治療も存在しないため、アウトブレイクの制御は、迅速な症例特定、隔離とケア、接触者追跡、安全な埋葬、強力なコミュニティエンゲージメントに依存しています。
2026年5月に初めて検出されて以来、今回のBVDアウトブレイクは急速に進展し、DRCでは、感染伝播が継続し、致命率が高く、さらに国際的な感染拡大のリスクが高まる大規模かつ地理的に拡大し続ける流行となっています。今回のアウトブレイクは、2012年のアウトブレイクに続き同国で確認された2回目のBVDのアウトブレイクであり、エボラウイルスの種を問わず、DRCでこれまでに記録された最大のエボラ出血熱のアウトブレイクです。曝露リスクが最も高いのは、感染伝播が発生している地域に居住している人々、またはそうした地域を移動する人々のコミュニティです。
ヒトへの感染は、コウモリや非ヒト霊長類などの感染した野生動物の血液または分泌物との濃厚接触により発生すると考えられており、その後、感染者の血液、分泌物、臓器、その他の体液、または汚染された表面や物質との直接接触によってヒトからヒトへ広がります。特に、感染予防管理(IPC)対策が不十分な医療現場や、遺体との直接接触を伴う安全でない埋葬の慣習の際に、感染が拡大します。
BVDの潜伏期間は2~21日であり、感染者は、症状発現まで感染力を持ちません。初期症状は発熱、疲労、筋肉痛、頭痛、咽頭痛など非特異的で、そのため臨床診断が複雑になり、発見が遅れる可能性があります。これらは消化器症状、臓器機能障害、場合によっては出血症状へ進行します。
ウガンダおよびDRCで2007年および2012年に報告された過去2回のBVDアウトブレイクにおける致命率は、それぞれ30%および50%でした。
PCRもしくは抗原または抗体ベースのアッセイを用いた検査による確認なしに、BVDをマラリアなどの地域で流行している他の発熱性疾患と鑑別することは困難です。現在、BVDに対して承認されたワクチンも特異的な治療も存在しないため、アウトブレイクの制御は、迅速な症例特定、隔離とケア、接触者追跡、安全な埋葬、強力なコミュニティエンゲージメントに依存しています。
2026年5月に初めて検出されて以来、今回のBVDアウトブレイクは急速に進展し、DRCでは、感染伝播が継続し、致命率が高く、さらに国際的な感染拡大のリスクが高まる大規模かつ地理的に拡大し続ける流行となっています。今回のアウトブレイクは、2012年のアウトブレイクに続き同国で確認された2回目のBVDのアウトブレイクであり、エボラウイルスの種を問わず、DRCでこれまでに記録された最大のエボラ出血熱のアウトブレイクです。曝露リスクが最も高いのは、感染伝播が発生している地域に居住している人々、またはそうした地域を移動する人々のコミュニティです。
公衆衛生上の取り組み
現在行われている公衆衛生上の対応活動に関する詳細については、WHOアフリカ地域事務局が公表している最新の状況報告書「DRCにおける現在のアウトブレイク|WHO|アフリカ地域事務局(Ongoing outbreak in the Democratic Republic of the Congo | WHO | Regional Office for Africa)」を参照してください。
DRCの保健当局は、WHOおよびパートナー機関と連携し、疾病サーベイランス、臨床検査、感染予防管理、臨床ケア、コミュニティエンゲージメント、研究、物流、対応活動および必要不可欠な医療サービスへの支援など、幅広い公衆衛生対策の実施と調整を引き続き進めています。また、深刻な資金不足への対処として資金提供者への働きかけと追加資源の調達、ならびに発生地域・リスクのある地域全体での対応活動を継続しています。先手を打ってアウトブレイクに対応するため、すべての対応分野の柱で、大幅な強化が進められています。
DRCの保健当局は、WHOおよびパートナー機関と連携し、疾病サーベイランス、臨床検査、感染予防管理、臨床ケア、コミュニティエンゲージメント、研究、物流、対応活動および必要不可欠な医療サービスへの支援など、幅広い公衆衛生対策の実施と調整を引き続き進めています。また、深刻な資金不足への対処として資金提供者への働きかけと追加資源の調達、ならびに発生地域・リスクのある地域全体での対応活動を継続しています。先手を打ってアウトブレイクに対応するため、すべての対応分野の柱で、大幅な強化が進められています。
WHOによるリスク評価
2026年8月14日、WHOは、新たに得られた情報を踏まえて、BVDアウトブレイクのリスクを再評価しました。DRCと陸路で国境を接する国々のリスクは、アフリカ地域のその他の国々のリスクと区別して評価されています。
DRCにおけるリスクは、感染伝播が継続し、新たな保健区域へのアウトブレイク拡大が続いており、国内および地域へのさらなる感染拡大の可能性が高まっていることから、「非常に高い」と評価されました。この評価を裏付ける主な検討事項は、前回のリスク評価以降の症例数の大幅な増加と地理的な拡大、さらに死亡例の調査が進展し転帰が確定することで、致命率がさらに上昇する可能性があることが挙げられます。また、医療従事者の感染伝播の報告、紛争と治安の不安定さの継続、検査室能力の制約、認可されたワクチンや特異的な抗ウイルス治療が存在しないことも、非常に高いリスクを裏付ける要因として考慮されました。
DRCと陸路で国境を接する国については、国境を越えた貿易や鉱山活動に伴う持続的な人の移動、BVDへの対応力および経験のばらつき、準備状況の差異を理由として、リスクは引き続き「高い」と評価されました。ウガンダ、中央アフリカ共和国、南スーダンは、現在感染伝播が激しいDRCの地域に近接し、人の移動が活発で結びつきが強いことから、感染症の持ち込みが特に懸念されます。中央アフリカ共和国と南スーダンについては、高い人道支援が必要なこと、住民の避難、治安の不安定さ、医療体制の能力に関する根本的な制約によって、こうしたリスクがさらに高まっています。
アフリカ地域のその他の国々および世界全体でのリスクは、引き続き「低い」と評価されています。
詳細については、WHO迅速リスク評価-ブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱、DRC v4(WHO Rapid Risk Assessment-Ebola disease caused by Bundibugyo virus, Democratic Republic of the Congo v4)を参照してください。
DRCにおけるリスクは、感染伝播が継続し、新たな保健区域へのアウトブレイク拡大が続いており、国内および地域へのさらなる感染拡大の可能性が高まっていることから、「非常に高い」と評価されました。この評価を裏付ける主な検討事項は、前回のリスク評価以降の症例数の大幅な増加と地理的な拡大、さらに死亡例の調査が進展し転帰が確定することで、致命率がさらに上昇する可能性があることが挙げられます。また、医療従事者の感染伝播の報告、紛争と治安の不安定さの継続、検査室能力の制約、認可されたワクチンや特異的な抗ウイルス治療が存在しないことも、非常に高いリスクを裏付ける要因として考慮されました。
DRCと陸路で国境を接する国については、国境を越えた貿易や鉱山活動に伴う持続的な人の移動、BVDへの対応力および経験のばらつき、準備状況の差異を理由として、リスクは引き続き「高い」と評価されました。ウガンダ、中央アフリカ共和国、南スーダンは、現在感染伝播が激しいDRCの地域に近接し、人の移動が活発で結びつきが強いことから、感染症の持ち込みが特に懸念されます。中央アフリカ共和国と南スーダンについては、高い人道支援が必要なこと、住民の避難、治安の不安定さ、医療体制の能力に関する根本的な制約によって、こうしたリスクがさらに高まっています。
アフリカ地域のその他の国々および世界全体でのリスクは、引き続き「低い」と評価されています。
詳細については、WHO迅速リスク評価-ブンディブギョウイルスによるエボラ出血熱、DRC v4(WHO Rapid Risk Assessment-Ebola disease caused by Bundibugyo virus, Democratic Republic of the Congo v4)を参照してください。
WHOからのアドバイス
WHOは、現在入手可能な情報に基づき、発生国への渡航や発生国との貿易を制限しないよう勧告しています。WHOは、本事例に関連する渡航および貿易上の措置について、引き続き注視し、必要に応じて確認を行います。
2026年8月24日に締約国に対して発出された最新の暫定勧告では、地域でのさらなる感染拡大を予防し、公衆衛生上の取り組みを確実に効果的なものにするため、アウトブレイク対応の協調、国境を越えた連携の強化、継続的なサーベイランスと備えの重要性が強調されています。症例に対する迅速な認識、臨床検査、最適化された支持療法により、致命率を低下させ、医療に対する地域社会の認識と受け入れを改善できます。
8月7日、BVDの候補ワクチンの優先順位付けに関するWHO技術諮問グループは、BVDに対する候補ワクチンの可能性に関する報告書を公表しました。メンバーは、現在進行中のDRCにおけるアウトブレイクに照らして無作為化臨床試験に、認可された唯一のエボラワクチン(ザイール・エボラウイルスによって引き起こされる疾患の予防を適応とするもの)であるエルベボを優先的に組み入れることを推奨しました。
さらにWHOは、BVDに対する有効な治療法を見つけるための臨床試験を支援しています。この試験は7月2日に患者登録を開始しました。PARTNERS試験と呼ばれるこの試験は現在、イツリ州の3つの異なる臨床管理施設で実施されており、確定例250例超が登録されています。
2026年8月24日に締約国に対して発出された最新の暫定勧告では、地域でのさらなる感染拡大を予防し、公衆衛生上の取り組みを確実に効果的なものにするため、アウトブレイク対応の協調、国境を越えた連携の強化、継続的なサーベイランスと備えの重要性が強調されています。症例に対する迅速な認識、臨床検査、最適化された支持療法により、致命率を低下させ、医療に対する地域社会の認識と受け入れを改善できます。
8月7日、BVDの候補ワクチンの優先順位付けに関するWHO技術諮問グループは、BVDに対する候補ワクチンの可能性に関する報告書を公表しました。メンバーは、現在進行中のDRCにおけるアウトブレイクに照らして無作為化臨床試験に、認可された唯一のエボラワクチン(ザイール・エボラウイルスによって引き起こされる疾患の予防を適応とするもの)であるエルベボを優先的に組み入れることを推奨しました。
さらにWHOは、BVDに対する有効な治療法を見つけるための臨床試験を支援しています。この試験は7月2日に患者登録を開始しました。PARTNERS試験と呼ばれるこの試験は現在、イツリ州の3つの異なる臨床管理施設で実施されており、確定例250例超が登録されています。
出典
World Health Organization(28 August 2026)Disease Outbreak News; Ebola disease caused by Bundibugyo virus - Democratic Republic of the Congo https://www.who.int/emergencies/disease-outbreak-news/item/2026-DON616
備考
This is an adaptation of an original work “Ebola disease caused by Bundibugyo virus - Democratic Republic of the Congo. Geneva: World Health Organization (WHO); 2026. License: CC BY-NC-SA 3.0 IGO”. This adaptation was not created by WHO. WHO is not responsible for the content or accuracy of this adaptation. The original edition shall be the binding and authentic edition
