感染症についての情報

腸チフス、パラチフス Typhoid Fever, Paratyphoid Fever

腸チフス、パラチフスは、それぞれサルモネラ属のチフス菌とパラチフス菌による感染症です。口から移る病気ですが、下痢はあまりみられません。菌が腸に入った後、血液中に侵入するのが特徴です。世界では年間に約1100万~2100万人が罹患していると推計されています。日本では年間30~60例の患者が報告されており、ほとんどが海外での感染例です。

どうやってうつる

感染したヒトの便や尿に汚染された水、氷、食べものを取ることによって移ります。ごく少量の菌によって感染することもあります。

症状

腸チフスとパラチフスの症状や重症度はほぼ同じですが、一般に、腸チフスに比べてパラチフスの方が潜伏期間が短くなることが多いです。
感染して1~3週間は症状がなく、その後、高熱、頭痛、全身のだるさ、高熱時に数時間現れる胸や背中、腹の淡いピンク色の発疹、便秘などの症状が現れます。熱が高い割に脈が遅いのが特徴的です。重大な症状として、腸から出血したり、腸に穴が開いたりすることがあります。

治療

効果のある抗生物質を長期間服用します。南アジアなどでは薬剤耐性菌も多く報告されています。医師から処方された抗菌薬を処方された期間で適切に服用することが必要です。5~10%の症例で再発がみられます。

予防

予防接種

腸チフスに有効とされるワクチンに関しては、日本で製造販売承認を受けたものはありません。一部の医療機関では海外から輸入したワクチン(国内未承認ワクチン)の接種が行われています。
下記「危険のある地域」に記載のある地域に渡航する場合、渡航前の予防接種が推奨されることがありますので、医師(産業医や渡航医学を専門とした医師など)に相談してください。〔特に南アジア(長期滞在)〕
なお、腸チフスのワクチンには、パラチフスの予防効果はありません。

食べもの・水に注意しましょう

食べ物・水にご注意を!

十分に加熱された飲食物を摂取しましょう

生水、氷、生肉、生野菜などから感染する可能性があります。十分加熱調理してあるものを食べましょう。発展途上国では、ビン入りミネラルウォーターや、一度沸騰させた水を飲みましょう。また、カットフルーツなども洗った水が汚染され、感染することがありますので、皮の傷んでいないものを自分でむいて食べるようにしましょう。

手を洗いましょう

食事の前には十分に手を洗いましょう。

危険のある地域

腸チフス、パラチフスは、南アジア、東南アジア、アフリカ、カリブ海、中央および南アメリカなどの一般に衛生水準の高くない地域で多くみられる感染症です。特に南アジアは、感染の危険が高い地域です。

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