住血吸虫症(Schistosomiasis)

住血吸虫症(Schistosomiasis)とは

住血吸虫症は、住血吸虫という寄生虫に感染することによってかかる病気です。ヒトからヒトへ感染することはありません。

どうやってうつる

住血吸虫の幼虫が含まれる水に触れることによって感染します。住血吸虫の幼虫は皮膚を食い破って体内に入ります。住血吸虫の幼虫が含まれた水の中で泳いだり、入浴したり、流れを渡ったりした場合が特に危険です。汚染された川でのカヌー操作やラフティング等でも感染する可能性があります。ただし海水からは感染しません。

症状

14日間~84日間の症状のない期間の後、発熱、頭痛、筋肉痛や呼吸器症状が現れます。幼虫の侵入した数時間~1週間後に発疹が現れる場合もあります。その後慢性化し、身体の様々な部分で症状が現れます。たとえば、下痢、腹痛、血便、血尿、腎臓の障害、肝硬変が現れます。体内で産卵された住血吸虫の卵が脳の血管をつまらせることにより、神経症状が現れることがまれにあります。

治療

駆虫剤の投与が行われます。

予防

予防のためのワクチンや薬剤はありません。流行地では池や川、湖などの淡水に接触しないことが重要です。但し、適切に塩素が加えられたプールや海水の中であれば泳いでも感染することはありません。

危険のある地域

アフリカ、中国、東南アジアおよび中南米で見られます。

さらに詳しい情報

▶アメリカ疾病管理予防センター(CDC):Yellow Book 住血吸虫症(英文)