ギリシャでのマラリア症例について

2012年9月5日 CDC(原文〔英語〕へのリンク

米国疾病対策予防センター(CDC)は、ギリシャで三日熱マラリアの患者が新たに11人確認されたという情報を得ました;ギリシャ在住の2症例は渡航歴がなく、地域内マラリア感染例で、2症例は2011年に地域内感染した再燃疑い症例で、7症例は移民での症例です。2012年1月1日から9月3日までギリシャは合計50人のマラリア症例を報告しています。50人のうちの42人はマラリア常在国からの移民で輸入マラリアと推定されます。しかし、何人かは地域内感染かもしれません。

新たな症例のうち1人は8月第1週に発症し、ラコニア地区(ペロポネソス南東部)エウロータスEvrotasでの地域内感染とみられています。エウロータスの農園地帯は2011年三日熱マラリア流行時の中心地であり、2012年6月、7月にも別の地域内感染が確認されました。もう1人はイーストアティカ地区マルコポーロで地域内感染したとみられ、2012年8月13日の週に発症しました。2012年6月と7月に診断された地域内感染症例はイーストアティカ地区のマラトン、マルコポーロで確認されました。マルコポーロはアテネの南東約30kmの郊外にあります。アテネでのマラリア症例は報告されていません。

ギリシャCDCはヨーロッパCDCと共にマラリア症例とマラリアベクターのサーベイランスを強化しています。現在また以前の発生地域では防蚊対策が強化され、ヘルスケア担当者は初期のマラリア診断と治療について教育を受け、地域住民はマラリアの症状や防蚊対策について情報提供されました

CDCはラコニア地区エウロータスの農園地帯へ出かける際には抗マラリア薬での予防を推奨します。発生地域へ渡航する時は、旅程、渡航期間、渡航先での活動を参考に、あなたの他の内服薬や健康状態を含めて、渡航医学に詳しいヘルスケア担当者とマラリア予防内服の利点とリスクについて話し合って下さい。イーストアティカ地区のマラトン、マルコポーロでは防蚊対策のみを推奨します。ギリシャのこの2地域への渡航者は、虫除けの使用とエアコンや網戸や蚊帳のある部屋で寝るなどの防蚊対策をとり、マラリア感染を防いで下さい。

出典

CDC:Malaria Cases:Greece Update

http://www.cdc.gov/malaria/new_info/2012/malariagreece_9-5-2012.html

参考

FORTH 新着情報

ギリシャでマラリアの患者が発生しました(更新1)

https://www.forth.go.jp/topics/2012/07231354.html