チクングニア熱の発生状況-アメリカ大陸(更新10)

チクングニア熱は、蚊によって感染するウイルス性疾患です。感染した蚊に刺されてから2~12日(通常2~4日)後に症状が現れます。チクングニア熱の症状には、発熱、頭痛、強い関節痛(足首や手首)がみられ、死亡することは稀ですが、関節痛は数週間、稀に数か月から数年続くことがあります。

2017年12月1日付けで公表された汎米保健機構(PAHO)の情報によりますと、アメリカ大陸でのチクングニア熱の発生状況は以下のようになっています。

国・地域

報告週

国内感染例a

輸入例発生率b死亡者数
疑い例確定診断例
北米
バーミューダWeek0.0
カナダWeek
メキシコWeek463900.030
アメリカ合衆国Week47930.00
小計039930.010
ベリーズWeek0.0
コスタリカWeek44364428.28
エルサルバドルWeek46542008.790
グアテマラWeek4134902.05
ホンジュラスWeek0.00
ニカラグアWeek467162411.90
パナマWeek431,99650150.51
小計3,96711618.680
ヒスパニック系カリブ海諸国
キューバWeek
ドミニカ共和国Week0.00
フランス領ギアナWeek372154692.55
グアドループWeek465611.86
ハイチWeek0.00
マルティニークWeek4554
プエルトリコWeek4380.22
サン・バルテミー島Week450342.86
サン・マルタン島(フランス領)Week45039.38
小計21517001.01
アンデス地域
ボリビアWeek463,30422030.09
コロンビアWeek461,0182902.130
エクアドルWeek451941.172
ペルーWeek431,7337177.62
ベネズエラWeek453023901.070
小計6,3571,00105.222
南米
アルゼンチンWeek470010.00
ブラジルWeek3550,196121,73481.3999
チリWeek 310.00
パラグアイWeek44739510.92
ウルグアイWeek 21
小計50,935121,739360.7899
その他のカリブ地域
アンギラWeek0.00
アンティグア・バーブーダWeek0.00
アルバWeek0.00
バハマWeek0.00
バルバドスWeek0.00
ケイマンWeek0.00
キュラソーWeek
ドミニカ国Week0.00
グレナダWeek0.00
ガイアナWeek0.00
ジャマイカWeek 4500.00
モントセラトWeek0.00
セントクリストファー・ネイビスWeek0.00
セントルシアWeek0.00
セントビンセント・グレナディーンWeek0.00
シント・マールテン島 (オランダ領)Week0.00
スリナムWeek0.00
トリニダード・トバゴWeek0.00
タークス・カイコス諸島Week0.00
ヴァージン諸島 (イギリス)Week0.00
ヴァージン諸島 (米国)Week
小計0000.00
総計61,474123,0659718.26101

a 診断の定義はhttp://www.paho.org/hq/index.php?option=com_docman&task=doc_download&Itemid=&gid=23978&lang=enを参照してください。
b 発生率は人口10万人あたりの発生数

アメリカ大陸に渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、蚊に刺されないよう対策をとってください。

蚊に刺されないための対策

●可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
●長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
●流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
●子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

●海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。
●また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。
●医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

◆感染症情報:チクングニア熱

出典

WHO/PAHO.
Number of Reported Cases of Chikungunya Fever in the Americas, by Country or Territory2017(to week noted), Cumulative cases,Epidemiological Week/EW48 (update as of1December 2017 )
http://www.paho.org/hq/index.php?Itemid=40931