シャーガス病

シャーガス病とは

シャーガス病はクルーズトリパノソーマという原虫が寄生することによりかかる感染症です。

どうやってうつる

サシガメがヒトを刺すときに刺し傷の周りにおとした糞に含まれた原虫が傷口などから入ることによりうつります。 (例えば、皮膚の傷口(サシガメ類昆虫に刺された箇所を含みます。)刺咬部位)を汚染した指で触ったり擦ったりし、その指で眼を触ったりすることで眼を通して感染します。また、汚染された食べ物や飲み物を摂取することで消化管を通して感染します。 その他、輸血や臓器移植、母親から胎児への母子感染でも感染します。

症状

1週間程度の症状のない期間の後、病気が入りこんだ場所が腫れ、赤い斑点が現れます。しばらくするとその症状は消え、一部の人が慢性化して、心臓の機能低下や不整脈を主とする心臓病やその他の病気をおこします。
多くの感染者は症状が出現することはありませんが、一度感染すると治療をするまではずっと感染したままとなります。

治療

抗トリパノソーマ薬による薬物療法は、急性、先天性、再活発化クルーズトリパノソーマ感染、18歳未満の小児の慢性クルーズトリパノソーマ感染に対して常に推奨されています。
慢性感染の成人において、治療が通常推奨されます。
シャーガス病の治療には、ベンズニダゾールとニフルチモックスの2つの薬剤が使用されます。

予防

現在、感染を予防できるワクチンはありません。サシガメに刺されないように虫除け対策をしてください。旅行者も流行している地域では、住宅の内と周辺で殺虫剤を使うべきです。殺虫剤で処理した蚊帳は効果的です。
シャーガス病に対する血液と臓器のスクリーニングは輸液や移植による感染を予防します。エンデミック地域から来た妊婦のスクリーニングや早期発見や母子(先天性)症例の治療も疾患の負担を減らすのに役立つでしょう。

虫除け対策をしよう

食べ物・水にご注意を!

危険のある地域

主にカリブ海諸島を除くラテンアメリカ大陸地域で発生しています。



 

さらに詳しい情報

▶アメリカ疾病管理予防センター(CDC):Yellow Book トリパノソーマ症(シャーガス病)(英文)

2024年3月更新