2011年02月15日更新 オランダでQ熱の流行が続いています。
Q熱は世界中でみられる細菌による感染症で、人と動物の両方に感染します。外国では主としてウシ・ヤギ・ヒツジなどの家畜が人への感染源となります。感染した動物の排泄物や乳汁が飛散し、それを人が吸い込むことによって人に感染します。潜伏期は2から3週間で、インフルエンザ様の症状が主ですが、慢性化する場合もあり、中には死亡する症例もみられます。抗生物質で治療可能です。
オランダ国立公衆衛生・環境研究所によると、オランダでは2007年よりQ熱流行がみられ、2010年中には506症例が報告され、11例が死亡しました。2011年2月の時点でさらに8症例が報告されました。オランダ中で報告されていますが、北ブラバント州、ヘルダーラント州、リンブルフ州、ユトレヒト州が主な発生地です。
酪農に携わる場合以外、オランダに渡航される方がQ熱にかかるリスクは低いと考えられますが、以下のことにご注意下さい。
- 感染が発生している地域の農場には行かないようにしましょう。
- 適切な殺菌処理がされている酪農製品だけ食べるようにしましょう。
- 特に動物の近くにいた場合には、石けんと水で十分に手を洗いましょう。
リンク
- Q熱(FORTH)
- オランダでのQ熱の流行状況について(2010年11月1日 CDC 関西空港検疫所訳)