2011年08月24日更新 バリ島で狂犬病の流行が続いています(2)。
狂犬病は、発病するとほぼ100%死亡する危険な病気です。大抵は、動物に咬まれることによりうつりますが、動物の唾液が目、鼻、口や傷ついた皮膚から入ることによってうつることもあります。犬や猫からうつることが多いのですが、サル、キツネ、アライグマ、マングースやコウモリなどの野生動物からもうつります。
世界中の各地域へ向かう旅行者は、バリ島を含むインドネシアでの狂犬病の発生について注意しておく必要があります。
(この内容は2011年2月に出されたNaTHNaC情報の更新です。)
・イヌに咬まれた狂犬病患者は、バリの住民から報告され続けています。
・島の南端の観光地に近い地域からの報告も含まれています。
・2010年インドネシア保健省は合計74,858人が国内で動物に咬まれ、195人が狂犬病で死亡したと報告しました。インドネシアでは2015年までに狂犬病の撲滅を目的に、バリでイヌの予防接種を推進しています。
動物に咬まれないために・・・
- 狂犬病のある地域へ行く方は、ペットを含むあらゆる野生動物や家畜を触らないようにしてください
- 滞在地で次のような場合は狂犬病の危険性が高くなります。サイクリングや走ること、獣医、長期滞在など。
- 子どもは、動物に触ろうとすることが多く、ちょっとかじられたり、引っかかれたり、なめられたりしてもそれを親に知らせない(言わない)ため、狂犬病になるリスクが高くなりますので、特別な注意を払ってください。
- ペットを連れて海外渡航する場合には、ペットを厳重に管理してください。現地の動物と決して遊ばせないようにしてください。特に、野良の動物との接触にはご注意ください。
- 国内に持ち帰ることを目的に外国で動物の保護等を行わないでください。その犬や猫が狂犬病にかかっていたとしても、実際に症状を現すのは数日~数週間後になることがあります。
- 咬まれた後の治療ができないと予想される遠隔地に旅行する成人や子どもは、暴露前狂犬病予防接種を受けておくことをお勧めします。
動物に咬まれたりひっかかれたら・・・
- 流水と石鹸で傷をよく洗いましょう。
- 症状がなくても、また、大きな傷でなくても、すぐに医療機関を受診してください。狂犬病になることを予防するためにただちにワクチン接種が必要な場合があります。その場合には複数回のワクチン接種が必要です。(症状が現れてからでは遅すぎます。)
- 咬まれた国によっては適切な治療を受けられない場合があります。その場合にはワクチン接種を受けるために帰国するか、医療水準の高い他の国に向かう準備を行ってください。
- 帰国後、旅行中に動物に咬まれたもしくは引っかかれたことを医師に告げてください。
旅行前に、自分が加入した海外旅行損害保険の補償対象に海外で受ける治療と、治療を受けるための緊急輸送費用が含まれているか確認してください。もし、含まれていない場合、これらの特約補償の含まれた保険への加入を検討してください。
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・感染症情報:狂犬病
・国別情報:インドネシア