2011年10月26日更新 ギリシャへの渡航の際のマラリア予防薬について(更新情報)

マラリアは感染してから6日以上の症状のない期間があった後、発熱、悪寒、筋肉痛、倦怠感が現れます。重症の場合にはけいれんや呼吸困難になったり意識を失ったりします。これらの症状は自然に治まる場合もありますが、時間がたつとまたおこり、だんだん重症になっていきます。初期のうちに治療をしないととても危険な病気です。

ギリシャ保健当局からの報告によりますと、2011年9月27日以降マラリア流行地域への渡航歴のない合計20名のマラリア症例が報告されており、加えて16名はマラリア流行国からの人々でした。すべての症例は三日熱マラリアと診断されています。

CDCではギリシャ南部のラコニア地区へ行かれる旅行者に対し、マラリア予防薬の服用を推奨しています。しかしエヴィア/ユービア、東アッティカ、ヴォイオティア、ラリッサ地方については、現時点で症例数は限られているためマラリア予防薬は推奨していません。

また次のような虫刺され(蚊よけ)の対策をとる必要があります。
・外出時は虫除け剤を使用する。
・エアコンが完備(使用可能)されている、または網戸がついている場所へ滞在する。
・蚊に刺されやすい時間帯(夕方や明け方)には、殺虫剤をしみこませた蚊帳を使用して就寝する。

心配な場合には早めの受診を

海外で熱が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

マラリアの流行地域からのご帰国の際に、熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にお申し出ください。検疫所ではデング熱やマラリアの検査を行うことができます。簡易検査、精密検査がありますが、必要に応じて行う精密検査は結果が判明するまでに時間がかかります。結果は後ほどご連絡します。帰宅後に発症、もしくはいまの症状が軽快しない場合は、お近くの医療機関または検疫所までただちにご連絡ください。

デング熱やマラリアは隔離の対象疾患ではありませんので、検査結果が陽性でもすぐに入国できます。

万一デング熱やマラリアにかかっている場合、直接他の人にうつることはありませんが、日本国内でも発熱が続いている期間に蚊に刺されると、その蚊が他の人にうつす危険があります。症状がある間はくれぐれも蚊に刺されないようご注意ください。

出典

CDC(英文)

地図

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