2012年01月24日更新 オーストラリアで、下痢を伴う感染症が発生しています。
クリプトスポリジウム症は、クリプトスポリジウム原虫という寄生虫によってかかる病気です。寄生虫に感染した動物や人の便で汚染された食品や水を摂取することで、下痢や腹痛・発熱などの症状が出ます。免疫機能が低下していると、重症化することもあります。日本では、2011年に、8名の患者が報告されています。
オーストラリアのノーザンテリトリー州で、2011年12月に27名、今月の現段階で8名のクリプトスポリジウム症患者が発生しています。現在、ノーザンテリトリー州は、高温多湿の気候にあり、寄生虫が増殖するのに都合のいい環境です。
また、クリプトスポリジウムは強い感染力を持つ上、水中で数ヶ月感染力があると言われています。通常の浄水処理での完全除去が困難であるため、水道水汚染に注意が必要です。塩素に対して耐性があるため、プールを介した集団感染も見られます。
ノーザンテリトリー州に渡航・滞在される方は、以下のことに気をつけて下さい。
食べもの・水に注意しましょう
手を洗いましょう
食事の前には、十分に手を洗いましょう。
リンク
感染症情報(FORTH)クリプトスポリジウム症
参考
国立感染症研究所感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/idwr/idwr2011/idwr2011-51-52.pdf[PDF形式:1170KB]
Northern TerritoryGovernment Australia
http://www.health.nt.gov.au/Agency/News_Archive/
Hygiene_warning_as_Crypto_cases_double/indexdl_4460.aspx