2012年08月29日更新 米国で発生しているハンタウイルス肺症候群について

ハンタウイルス肺症候群は、ハンタウイルスによって起こる病気で、げっ歯類の糞や尿が混ざったほこりを吸い込むことで感染する病気です。感染してから1~6週間後に、初期の症状として、発熱、筋肉痛、だるさが現れます。また、頭痛、めまい、寒気、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛がみられることもあります。初期の症状が現れてから4~10日後に呼吸困難が起こり、死亡することもあります。

米国では1年間に数十人のハンタウイルス肺症候群の患者が発生しています。これまでに報告された患者数は、2012年7月3日時点で602人であり、その多くは西部の州で発生しています。

カリフォルニア州では、今年、4人のハンタウイルス肺症候群の患者が報告されていますが、最近、診断された2人は、ヨセミテ国立公園の宿泊施設に滞在しており、その間に感染した可能性があります。

感染を予防するためには、げっ歯類との接触がないように環境を整える必要があります。げっ歯類に触らないようにするほか、屋内でげっ歯類がいるような場所は避け、ほこりを舞い上げないように注意する必要があります。

●感染症情報:ハンタウイルス肺症候群

出典

California Department of Public HealthHantavirus Pulmonary Syndrome Found in Two California Residents
http://www.cdph.ca.gov/Pages/NR12-040.aspx

参考

CDC Signs & Symptoms for Hantavirus Pulmonary Syndrome (HPS)http://www.cdc.gov/hantavirus/hps/symptoms.html

CDC  U.S.HPS Cases, by State of Exposure
http://www.cdc.gov/hantavirus/surveillance/state-of-exposure.html