2013年11月12日更新 フランス領ポリネシアでジカウイルスとデングウイルスが流行しています

11月11日付で公表された欧州疾病対策センター(ECDC)の情報によりますと、フランス領ポリネシアでジカ(Zika)ウイルスとデングウイルスが流行しています。どちらのウイルスも蚊に刺されることで感染します。フランス領ポリネシアの公衆衛生当局は、11月6日、今年第41週以降、全域でジカウイルスの感染によって微熱と発疹がみられる患者の集団発生を報告しました。また、今年2月以降、全域でデングウイルス1型と3型の集団感染が続いています。

10月30日までにフランス領ポリネシアの3諸島(ソシエテ諸島、トゥアモトゥ諸島、マルケサス諸島)から400人を超えるジカウイルスに感染した患者が報告されています。患者はすべて軽症です。ウイルスの解析による検査が行われたのは3人でした。年齢や性別にかかわらず、感染が急速に拡大しています。

この地域では、さらに流行するリスクがあるため、地域と医療機関において、発熱と発疹がみられる患者の臨床的なサーベイランスが強化されています。地域の保健当局によって、疫学的なサーベイランスが強化され、ベクター・コントロール(媒介蚊の制御)が強化されています。

フランス領ポリネシアへ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、蚊に刺されないよう対策をとってください。

蚊に刺されないための対策

可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。

  • 長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
  • 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
  • 子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。

医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

FORTH 感染症情報 :デング熱

出典

ECDC
Epidemiological update:outbreak of Zika virus in French Polynesia
http://www.ecdc.europa.eu/en/press/news/_layouts/forms/News_DispForm.aspx?List=8db7286c%2Dfe2d%2D476c%2D9133%2D18ff4cb1b568&ID=901&Root
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