2014年04月22日更新 南太平洋におけるデング熱の流行状況について (更新1)

デング熱は、蚊によってうつる感染症で、熱帯・亜熱帯地方にみられます。発熱や関節痛、発疹などがみられます。

4月8日付けで公表されたWHO西太平洋地域事務所(WPRO)の情報によりますと、フィジー、ニューカレドニア、フランス領ポリネシアで、デング熱が流行しています。

●フィジー
2万人以上のデング熱疑い患者と、デング熱による死亡者が12人発生しました。患者の大半(70%)は中央地域からの発生でしたが、西部(20%)、北部(9.5%)、そして東部(0.5%)からも少数報告されています。

●ニューカレドニア
2013年9月以降、4月8日までに、154人のデング熱患者が発生しました。2013年に24人、2014年1月に16人、2月に58人、3月には56人、4月には24人発生しています。

●フランス領ポリネシア
デング熱患者は、毎週減少し続けています。2014年3月28日の時点で、患者の合計数は1,865人で死亡者1人です。2014年の第一四半期以降、数は減少しており、1月に146人、2月に127人、3月に102人発生しています。

詳細については、最新ニュースをご参照ください。リンク

フィジー、ニューカレドニア、フランス領ポリネシアへ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、蚊に刺されないよう対策をとってください。

蚊に刺されないための対策

●可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。

●長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。

●流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。

●子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

●海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

●また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。

●医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

◆ FORTH感染症情報:デング熱

出典

WPRO:Dengue Situation Updates,8 April 2014
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/

参考

南太平洋におけるデング熱の流行状況について
https://www.forth.go.jp/topics/2014/01201533.html