2014年06月09日更新 アフリカでのコレラの流行状況

コレラは、コレラ菌によって、下痢や嘔吐が生じる病気です。症状が軽いことも多いですが、重い下痢が起こることがあり、大量の水分が失われ、脱水から死亡することもあります。

5月23日付、5月30日で公表された世界保健機関(WHO)アフリカ地域事務局(AFRO)の情報によりますと、南スーダンを含むアフリカでのコレラの流行状況は以下のとおりです。

コンゴ民主共和国

2014年1月1日から5月11日までに、159人の死亡者を含む累計8,427人のコレラ患者(致死率:1.9%)が全国11省のうち7州から報告されました;カタンガ州と南キヴ(Sud-Kivu)州は患者数が最多です。

保健省はWHOやパートナーの支援を受けコレラ予防と制御策の実施を継続しています。この中には州や国レベルでの流行管理制御委員会の定例会議、患者数志望者数の定期報告、一般社会への注意喚起と資材動員活動の継続を含みます。

ナイジェリア

ナイジェリアでは2013年から2014年までコレラ発生の増加傾向が続いています。2014年1月1日から5月11日までに死亡者244人を含む総計19,160人の疑い患者(致死率1.3%)が15州85地域から報告されています。2013年同時期には1人の死亡者を含む3人の疑い患者が報告されました。

WHOは発生全地域で保健省、地域保健担当部署を技術支援しサーベイランスと対応を再強化し、患者管理や感染制御について臨床医に注意を向けさせ、予防対策についてコミュニティ健康教育のキーメッセージを発信の助力を続けています

南スーダン

5月30日現在、2014年4月23日からの流行発生からジュバでは総計1,024人のコレラ患者が記録されました。総計で34,370人の国内避難民がベンティーウ(Bentiu)市民保護キャンプIとIIで経口コレラワクチン接種を受けました。

アフリカへ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策を行ってください。

  • 飲料水や歯みがき、うがいの水にはミネラルウォーターを使うか、十分に沸騰させた水を使うこと。
  • 氷は生水から作られている可能性があるので食べないこと。
  • 食事は加熱されたものを、冷めないうちに食べること。
  • 食事の前、トイレの後には石けんと水で十分に手洗いすること。
  • 下痢になった場合、以下の作り方で作った水を十分にとり、できるだけ早く医療機関で診療を受けること。

吸水のよい水の作り方は、水1リットル+ティースプーンで砂糖6杯+塩1/2杯(涙のような塩かげん)です。下痢止めはむやみに服用しないでください。服用することで症状が悪化することがあります。「水1リットル+砂糖ティースプーン6杯+塩ティースプーン1/2杯」です。

感染症情報

出典

世界保健機関(WHO)アフリカ地域事務局(AFRO)
http://reliefweb.int/sites/reliefweb.int/files/resources/outbreak_bulletin_issue_3_-may_2014.pdf[PDF形式:2131KB]

WHO/AFRO EPR Outbreak News
South Sudan, West Africa (Situation as of 30 May 2014)
http://www.afro.who.int/en/clusters-a-programmes/ard/emergency-and-humanitarian-action/crisis-ssd/3971-insecurity-in-south-sudan-has-hampered-the-delivery-of-humanitarian-medical-assistance.html