ウズベキスタンからの帰国者における回帰熱発生について

奈良市 2010年11月08日

平成22年11月6日(土)奈良県奈良市より、平成22年11月1日(月)の奈良市内医療機関からの回帰熱の発生届を受けて、以下の内容のプレスリリースがありました。

  1. 1.患者
  2. 2.20歳、女性、奈良県在住
  3. 3.主な症状
    発熱・倦怠感
  4. 4.経過
    9月1日(水)~8日(水)まで、ウズベキスタンにボランティアのため滞在。
    9月12日(日)に39度の発熱あり、A医療機関を受診。抗生剤を処方され3日間内服し、一旦解熱したが、その後も周期的に、38~39度の発熱・解熱を繰り返す。
    10月6日(水)B医療機関受診。
    10月8日(金)奈良市内のC医療機関へ紹介受診。外来にて経過をみていた。
    11月1日(月)患者血液より病原体の検出あり。回帰熱と診断された。
    11月5日(金)国立感染症研究所の行政検査にて、再度確認された。
  5. 5.現在(*平成22年11月6日)の状況
    患者は11月2日(火)より入院治療中であり、現在、発熱はあるものの全身状態は良好である。
  6. 6.その他
    回帰熱は、自然環境に生息するダニ、もしくはシラミに咬着されることによって媒介、伝播される。そのため、患者を介しての感染の心配はない。
    国内では、保菌節足動物、もしくは感染した哺乳類(野ネズミ等)は見つかっていないことから、国内での感染の機会は極めて低いと考えられる。国内では、ここ数十年、患者の発生は報告されていない。
    しかし、流行地域での野外活動ンや不衛生な環境では、感染する恐れがあり、渡航時には十分な注意が必要である。

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