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2012年10月09日更新　シエラレオネでコレラが流行しています（更新6）

2012年10月09日更新　シエラレオネでコレラが流行しています（更新6）

コレラは、コレラ菌によって、下痢や嘔吐が生じる病気です。軽くすむことも多いですが、重い下痢が起こることがあり、大量の水分が失われ、脱水によって死亡することもあります。

2012年10月8日に公表されたWHOの情報によりますと、シエラレオネでは、継続しているコレラの流行に対応するために国内及び国外の関係機関と密接に連携を取っています。今年初めから、シエラレオネの13地域のうち12地域で患者が発生しています。

最近2か月間で、コレラの感染拡大防止に著明な進展がみられました。患者報告数は着実に減少し続けています。10月2日時点で、合計20,736人のコレラ患者が発生しており、そのうち280人が死亡したと報告されています（致死率は1.35%）。累積の致死率は、7月には3.2%でしたが、9月には0.5%に低下しました。9月23日以降、8日間で2人の患者が死亡したと報告されました。患者が最も多く報告されているのは、首都フリータウンのある国の西部地域で、患者数の50%以上がこの地域から発生しています。

7月にシエラレオネの大統領は、拡大しているコレラの流行を「人道的な危機」と宣言しました。その結果、調整や資源の動員や対応を監督するために、閣僚級のコレラ対策本部が立ち上げられました。対応への取り組みは、保健衛生省のほか、財務、広報・情報公開の担当省や地方自治体、関係機関、関係者を含む多くの分野で行われています。

この流行をできる限り早期に抑えるため、調整を強化し、保健衛生省及び他の医療従事者が「コレラへの準備及び対応に関する運用計画（Cholera Preparedness and Response Operation Plan(CPROP)）」に基づいて行う活動を支援するため、フリータウンにあるWHOの国事務所にコレラ対策センター（Cholera Control and Command Centre）が設置されました。コレラ対策センターは、対策本部が意志決定する際の情報提供も行っています。

死亡者を減らすために、地区レベルで、衛生に関する普及啓発、患者の早期発見、適切な治療に重点がおかれています。コレラ患者はコレラ治療ユニットで管理され、コレラ治療ユニットが設置されていない場所では、隔離するために保健施設内の指定された場所で管理することに力を入れています。

Global Outbreak Alert and Response Network(GOARN)は、患者管理と検査室診断に従事する医療従事者と検査技師の能力向上のため、バングラデシュの国際下痢性疾患研究センター(ICDDR,B)から、国際的なコレラ対策の経験を有する患者管理と検査の専門家を派遣しました。

国レベルの検査施設では、検査室で行う検体を収集、運搬し、分析するための適切な材料や試薬が供給されています。検査室での確定は、新たにコレラが発生した地域では特に重要です。

WHOはシエラレオネへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。

シエラレオネに渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策をとってください。