地域別情報:ミクロネシア(マーシャル諸島・ミクロネシア連邦・ナウル・キリバスなど)
気候と気をつけたい病気
- ミクロネシアは、太平洋のメラネシアの北側にある島々の総称です。海洋性熱帯気候で、気温は年間を通じほぼ一定の27度です。マーシャル諸島は雨季(10月~11月)と乾季(12月~4月)に分かれ、雨季の月間平均降水量は約300mm、乾季は200mm未満と降水量は少ないです。ミクロネシア連邦の雨季は4月~12月で、乾季は1月~3月です。首都パリキールのあるポンペイ州の年間平均降雨日は304日と多雨地域で、平均湿度も80%と高いです。
- 水道の設備は整っていますが、飲用には適していません。飲用にはミネラルウォーターか煮沸したものを利用しましょう。
- 一年中高温多湿で、細菌やカビなどが増えやすく、食品が傷みやすい環境であることや、飲料水や十分に火の通っていない食事などが原因で、食中毒やA型肝炎などは一年中発生しています。また、細菌やウイルスによる消化器の病気(腸チフス、細菌性赤痢、アメーバ赤痢など)もみられます。特に、生の魚介類を食べる際には、食べる時期・場所等に注意しましょう。
- デング熱はミクロネシアのすべての島々で流行がみられます。ウイルスをもった蚊に刺されることでうつりますので、蚊に刺されないように虫除け対策をしてください。
- 大洋州の多くの島々では狂犬病の心配はないとされていますが、犬が放し飼いになっており、しばしば犬に咬まれるということが起こっています。動物に手を出したり、近寄ったりしないようにしましょう。
この国に関する新着情報
受けておきたい予防接種、持っていきたい薬
- ナウル、キリバスでは、黄熱に感染する危険のある国から入国する際に、黄熱の国際予防接種証明書が必要です。マーシャル諸島とミクロネシア連邦では入国する際に、黄熱の国際予防接種証明書は必要ありません。
薬:普段服用している市販の薬、主治医より処方されている薬
- 常備薬を携帯しましょう。現地でも、家庭用常備薬程度の薬は入手できますが、言語の問題もあり、また、自分の体に合うかどうかわかりません。飲み慣れたものを持参するのが安心です。
医療情報
慢性的に医師が不足しており、検査機器・治療施設も限られているため、軽症以外はハワイ、グアム・フィリピンなどで治療を受ける必要があります。また、先進国での医療費は高額で支払いの保証がない場合、診察が受けられない可能性があります。万が一のことを考え、旅行保険への加入を検討しましょう。
帰国後の過ごし方・注意点
病気は、感染してから症状が出るまでに時間を要します。これを潜伏期間と言います。滞在中数日経過してから、あるいは帰国後に症状が現れることがあります。
日本にはない病気を検査、診断、治療できる機関は限られています。帰国時に心配な症状などある方は、検疫所の担当官にご相談ください。
2014年8月更新