2012年12月03日更新 ウガンダでエボラ出血熱が発生しています(更新2)

エボラ出血熱は、エボラウイルスによって起こる病気で、死に至ることが多い病気です。ウイルスに感染した人の血液や体液からうつるほか、ウイルスに汚染されたものやウイルスに感染した動物に触れることでうつります。発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、のどの痛みなどの症状が出た後、下痢や嘔吐、胃の痛みなどの症状が起こります。皮膚の発疹、目の充血、からだのさまざまな部位からの出血が起こることもあります。ワクチンや特別な治療方法はありません。

11月30日付で世界保健機関(WHO)から公表された情報によりますと、ウガンダ保健省は、11月28日時点で、ウガンダ中部のルウェロ(Luweero)とカンパラ(Kampala)でエボラ出血熱の患者7人(確定患者6人、可能性の高い患者1人)が発生し、このうち4人が死亡したと報告しています。

実地の対応チームは、引き続き、警告された患者をすべて調査しています。数か所の地域で直面している大きな問題は、集中的な啓発キャンペーンを実施しているにもかかわらず、死因は魔術によるもので、エボラ出血熱ではないという信仰です。社会学的動員のチームは、疾患の予防と感染拡大防止に関する認識を高めるために、伝統的な医療を行う者や宗教指導者と密接に連携して活動しています。

WHOと米国疾病予防管理センター、国境なき医師団、ウガンダ赤十字社、アフリカ実地疫学ネットワーク、プラン・ウガンダなどの関係機関が、保健当局の対応を支援しています。WHOを通じて、感染予防と感染拡大防止に関する専門家が現地に派遣されました。

WHOはウガンダへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。

<注>
11月23日に報告された患者は10人(確定患者6人、可能性の高い患者4人)でした。この4人の疑い患者はエボラウイルス陰性であり、合計の患者数から除かれています。

ウガンダに渡航する方は、現地の情報に注意してください。手洗いなどの一般的な衛生対策を行ってください。また、感染した人の血液や体液、それらで汚染された可能性のあるもの、動物に触らないでください。

現地で、発熱などの症状が出た場合には、すぐに医療機関を受診してください。また、帰国時に症状がある場合には検疫官にご相談ください。エボラ出血熱は感染してから発症するまでに3週間かかることもあります。帰国してから症状が出た場合には、医療機関または検疫所にご相談ください。

●感染症情報:エボラ出血熱

出典

WHO GAREbola in Uganda- update
http://www.who.int/csr/don/2012_11_30_ebola/en/index.html

参考

<FORTH 最新ニュース>
エボラ出血熱について(ファクトシート)
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2012/08221034.html

<FORTH 新着情報>
ウガンダでエボラ出血熱が発生しています(更新1)(2012年11月26日)
https://www.forth.go.jp/topics/2012/11261053.html