メラネシア

フィジー、ソロモン諸島、バヌアツ、ニューカレドニアなど

気候と気をつけたい病気

メラネシアは、太平洋南西部の島々から成っています。フィジーの年間平均気温は25度です。雨季(11月~4月)と乾季(5月~10月)に分かれ、首都スバは、年間を通して雨の日が多く、湿度は60%~80%になります。貿易風の影響で島の西側は東側に比べて雨が少ないです。ソロモン諸島は1年を通して高温多湿です。1月から4月の初めまでが雨季で、短時間に激しく降るのが特徴です。バヌアツは南部が亜熱帯、北部が熱帯気候で、雨季(11月~4月)は高温多湿であり、乾季(6月~9月)は乾燥した比較的涼しい晴天が続きます。ニューカレドニアは亜熱帯気候で、年間平均気温は24度前後であり、1年の気温の変化は比較的少なく、過ごしやすいです。
貯水場や水道施設に問題がある地域もあります。また、雨が降った後には、水道水が濁ることがあります。飲用にはミネラルウォーターか水道水を煮沸し、濁りがひどい場合は濾過器を使用しましょう。
一年中高温多湿で、細菌やカビなどが増えやすく、食品が傷みやすい環境であるため、食中毒を含む消化器系の病気にかかることがあります。特に11月~4月が多いですが、一年を通してかかる危険があります。腸チフス赤痢A型肝炎ジアルジア症(ランブル鞭毛虫症)アメーバ赤痢など、多くの経口感染症が発生しています。特に、生の魚介類を食べる際には、食べる時期・場所等に注意し、十分加熱されたものを、冷めないうちに食べるようにしましょう。
ソロモン諸島の多くの地域とバヌアツ全土では、一年中、マラリアに感染する危険があります。熱帯熱マラリアが多くを占めます。デング熱は周期的な流行があります。そのほか、フィラリア症チクングニア熱もみられます。これらの病気は蚊に刺されることでうつります。蚊に刺されないように虫よけ対策をしてください。
一部の地域ではレプトスピラ症がみられます。川で泳いだり、特に雨季に土に触ったりしないようにしましょう。
大洋州の多くの島々では狂犬病にかかる心配はないとされていますが、放し飼いになっている飼い犬も多く、しばしば犬に噛まれるということが起こっています。動物には手を出したり、近寄ったりしないようにしましょう。

受けておきたい予防接種、持っていきたい薬

予防接種:A型肝炎B型肝炎破傷風

フィジー、ソロモン諸島、ニューカレドニアでは、黄熱に感染する危険のある国から入国する際に、黄熱の国際予防接種証明書が必要です(フィジーではトランジットの場合も含みます)。バヌアツに入国する際には、黄熱の国際予防接種証明書は必要ありません。

海外渡航のためのワクチン

予防接種実施機関の探し方

薬:普段服用している市販の薬、主治医より処方されている薬

ソロモン諸島やバヌアツでは、抗マラリア薬に耐性を持つマラリアもありますので、感染する危険のある地域へ行く場合にはマラリア予防薬について医師と相談しましょう。

マラリアについて

常備薬を携帯しましょう。現地ではヨーロッパ製やオーストラリア製などの医薬品が入手可能ですが、地域によっては在庫がなく、入手できないこともあります。言語の問題もあり、また、自分の体に合うかどうかわかりません。飲み慣れたものを持参するのが安心です。

もしもの時に備えて-旅行用セット

医療情報

慢性的に医療従事者が不足し、高度な医療を受けることができないため、重症な病気の治療には、近隣の先進国(オーストラリアやニュージーランド)へ行く必要があります。万が一のことを考え、旅行保険への加入を検討しましょう。

フィジーの医療機関情報(外務省 在外公館医務官情報)

ソロモン諸島の医療機関情報(外務省 在外公館医務官情報)

いざという時の旅行保険

帰国後の過ごし方・注意点

病気は、感染してから症状が出るまでに時間を要します。これを潜伏期間と言います。滞在中数日経過してから、あるいは帰国後に症状が現れることがあります。
日本にはない病気を検査、診断、治療できる機関は限られています。帰国時に心配な症状などがある方は、検疫所の担当官にご相談ください。

止まらない下痢

旅行後の発熱

何か変?-旅行後の健康チェック

病院にかかる前のチェックシート

全国の検疫所
 
平成24年10月3日更新