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国別情報:インド

気候と気をつけたい病気

  • インド亜大陸とも呼ばれる広大な国土をもつインドの気候は、同じ時期、北インド平野では45度に達していても、ヒマラヤ峠では積雪があるなど、地域により大きく異なります。
    冬(1月~2月)、夏(3月~5月)、季節風(モンスーン)による雨期(6月~9月)、モンスーン明け(ポスト・モンスーン)(10月~12月)の4つの季節に大別されます。
    夏は内陸部で40度、海岸部で30度、タール砂漠で45度を超える暑さとなります。雨期はインド全土に及びます。
    ムンバイのある西海岸では雨期には豪雨により洪水が発生し、交通機関が麻痺することもあります。
  • 水事情は悪く、多くの家庭ではタンクに水をためています。水道水は水道管の破損により汚染されていることが多く、タンクも汚染されやすいため蛇口から出る水は飲用には適していません。また、地域によっては水道管と下水管が併走していることがあり、どちらの管も破損しているため下水が水道水に混入することがあります。このためコレラ腸チフスなどが、しばしば流行しています。
  • 下痢など消化器系の病気は暑い時期の4~10月に多く発生します。食中毒をはじめとし、腸チフス、パラチフス細菌性赤痢アメーバ赤痢、コレラ、A型肝炎E型肝炎などは都市部でもよく見られます。このほかにも、ジアルジア症(ランブル鞭毛虫症)や回虫などの寄生虫疾患など、多くの感染症があります。生水や不衛生なレストラン、屋台での飲食は避け、特にフルーツジュースを含む、加熱調理されていない食品には十分注意してください。インドでよく飲まれる乳酸品飲料のラッシーは水や氷を加えているので注意が必要です。
    また、インド料理は香辛料や油が多く使われており、慣れていないと胃腸への負担が大きく、下痢をしやすくなります。
  • トイレは、トイレットペーパーのない所が多く、排泄後は左手を使い水で洗い流します(インドでは右半身を浄、左半身を不浄とされています)。また、トイレがないこともあります。食事前後の手洗いはしっかり行いましょう。
  • マラリアデング熱は、ほぼ1年中発生していますが、特に雨期の後、蚊の増える時期(9月~11月頃)に流行します。チクングニア熱は主に南インドでよく見られる病気で、蚊の増える9~11月頃に患者が増加します。日本脳炎はモンスーンシーズンに最も多くなり、南部の一部の地域では一年中発生しています。
    マラリアは標高2,000m以下の全土で一年中リスクがあり、都市部でも患者が発生しています。熱帯熱マラリアの割合が全体の40~50%を占めています。インド北部(ヒマーチャル・プラデーシュ州、ジャンムー・カシミール州)、東部(シッキム州)の一部の地域ではマラリアのリスクはありません。
  • 宿泊施設は、高級ホテルを除き、空調設備は整っておらず、住宅の隙間から蚊が入り込みます。網戸がない施設も多いので、虫よけ対策は必須です。
  • インドは狂犬病の患者が世界で最も多い国です。野犬や放し飼いの犬が多いです。都市部でも、牛や猿などの動物を見かけます。動物には手を出したり、近寄ったりしないようにしましょう。

この国に関する新着情報

受けておきたい予防接種、持っていきたい薬

予防接種:A型肝炎B型肝炎破傷風、(狂犬病*1)、(日本脳炎*2

  • *1:犬や野生動物との接触が予想される場合は推奨
  • *2:農村部に長期滞在する場合は推奨
  • 黄熱流行国から入国する際は、黄熱の国際予防接種証明書が必要です。

薬:普段服用している市販の薬、主治医より処方されている薬

  • 抗マラリア薬に耐性を持つマラリアもありますので、リスクのある地域へ行かれる方はマラリア予防薬について医師と相談しましょう。
  • ヒマラヤ山脈などで登山をされる方は、高山病になる可能性もあります。特に、低地から、急に高地に移動するのは危険です。かかりつけ医や専門の医師と相談しておきましょう。
  • 常備薬を携帯しましょう。現地でも薬を入手することは可能ですが、言語の問題や自分の体に合うかどうかわかりません。飲み慣れたものを持参するのが安心です。風邪薬、下痢止め、頭痛薬、消毒薬などご自身が服用、使用しているものを持参しましょう。

医療情報

公立病院よりも私立病院の方が清潔で医療レベルが高く、ほとんどの日本人は私立病院を利用しています。私立病院の職員の多くは英語を話すことができますが、日本語は通じません。都市部には最新の医療機器をそろえた病院や高度先進医療を行える病院もいくつかありますが、ごく一部です。
インドでは、品質の悪い薬や偽薬が販売されていることがありますので、十分注意をしてください。

帰国後の過ごし方・注意点

病気は、感染してから症状が出るまでに時間を要します。これを潜伏期間と言います。滞在中数日経過してから、あるいは帰国後に症状が現れることがあります。
日本にはない病気を検査、診断、治療できる機関は限られています。帰国時に心配な症状などある方は、検疫所の担当官にご相談ください。

平成24年6月8日更新