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地域別情報:カリブ海諸国(キューバ、ジャマイカ、バハマ、ドミニカ共和国など)

気候と気をつけたい病気

  • カリブ海諸国は、熱帯から亜熱帯の海洋性気候で、概ね雨季(5月~10月)と乾季(11月~4月)に分かれます。キューバとドミニカ共和国は湿度の平均が約80%と高温多湿です。雨季の雷雨は短時間で激しく降り、地域にもよりますが、6月~11月(特に8月~10月)はハリケーンシーズンです。ハイチは、ほぼ1年を通して高温多湿で、気温が40度近くまで上がることもあります。乾季には、しばしば水不足が問題になっています。ジャマイカの年間降水量は740mm程度で、年間を通して極端に降水量の少ない年もあり、渇水状態が続いたこともあります。トリニダード・ドバコでは日中の平均気温は29度になりますが、夜間は23度程度で、比較的過ごしやすい気候です。
  • 水道管の老朽化による水道水の汚染や、稀に、沈殿物や寄生虫の混入がみられる地域もあります。また、雨季には混濁し、砂などが混入する地域もあるため、飲用には適していません。飲用には市販のミネラルウォーターか、水道水を十分煮沸することをおすすめします。
  • 水道水の汚染や食品衛生、温度管理に問題があり、食中毒、コレラA型肝炎細菌性赤痢腸チフス、パラチフスサルモネラ感染症のほか、アメーバ赤痢ジアルジア症住血線虫症など、寄生虫による病気もあります。
    特に、生の魚介類を食べる際には、食べる時期・場所等に注意し、十分加熱されたものを、冷めないうちに食べるようにしましょう。
  • トリニダード島(ポートオブスペイン市街地を除く)では、黄熱に感染する危険があります。
    マラリアは、ハイチ全土とバハマ(グレートイクスーマ島)、ジャマイカとドミニカ共和国の一部の地域で、一年を通して、主に熱帯熱マラリアに感染する危険があります。また、デング熱はカリブ海の多くの国で流行しており、デング出血熱やデングショック症候群も報告されています。年間を通して発生していますが、雨季は感染する危険が高くなります。これらの病気は蚊に刺されることでうつります。蚊に刺されないように虫よけ対策をしてください。
  • カリブ海諸国では、ヒストプラスマ症の発生が報告されています。エコツーリズムや洞窟探検、トレッキングなどでは感染する危険が高くなります。土埃が生じるところではマスクを着用しましょう。
  • カリブ海の海辺では、皮膚幼虫移行症にかかる危険があります。レプトスピラ症 (ワイル病)は多くの地域でみられ、特にジャマイカの一部の地域や、淡水でのレクリエーション活動(急流でのラフティング、カヤック、アドベンチャーレース、ハイキングなど)で感染する危険があります。ハリケーンや洪水の後にも流行することがありますので、川で泳いだり、特に雨季に土に触ったりしないようにしましょう。
  • ハイチは、炭疽(たんそ)の高まん延国ですが、その他のほとんどの国からは報告されていません。
  • 狂犬病患者の発生が報告されている地域もあります。犬、コウモリ、キツネなどあらゆる哺乳類は狂犬病ウイルスをもっていることがありますので、野犬や野良猫も含め、動物に手を出したり、近寄ったりしないようにしましょう。

この国に関する新着情報

受けておきたい予防接種、持っていきたい薬

予防接種:A型肝炎B型肝炎破傷風、(黄熱*1)、(狂犬病*2

  • *1:トリニダード島のポートオブスペイン市街地以外に渡航する場合には推奨
  • *2:犬や野生動物との接触が予想される場合には推奨
  • キューバとドミニカ共和国、プエルトリコ、バージン諸島(米領・英領)などでは黄熱に感染する危険のある国から入国する際に、黄熱の国際予防接種証明書は必要ありませんが、多くの国では、黄熱に感染する危険のある国から入国する際に、黄熱の国際予防接種証明書が必要です(トランジットの場合も含まれます)。詳しくは、黄熱の予防接種(ワクチン)についての国別情報を参照してください。

薬:普段服用している市販の薬、主治医より処方されている薬

  • 常備薬を携帯しましょう。薬は現地でも入手可能ですが、成分量が日本の薬と異なることも多いです。言語の問題もあり、また、自分の体に合うかどうかわかりません。飲み慣れたものを持参するのが安心です。

医療情報

キューバは中南米諸国の中では医療先進国に位置づけられていますが、外国人の受診可能な医療機関は限られているようです。日本語は通じませんが、英語を話す医師もいるようです。ジャマイカやセントルシアの医療水準は高いですが、施設により医師や看護師のレベルに差があり、高度な医療体制は整っていないようです。ドミニカ共和国の医療水準は、都市部と地方、公立と私立の医療施設で大きく異なります。サントドミンゴには、少数ですが、日本語が話せる医師や、日本に留学したことがある医師がいます。ハイチの医療水準は、従来からの医師・看護師不足に加え、医療機器、衛生材料も慢性的に不足しており、劣悪な環境です。
軽症の場合を除き、高度な医療を受ける必要がある場合は医療先進国で受けた方がよいでしょう。万が一のことを考え、旅行保険への加入を検討しましょう。

帰国後の過ごし方・注意点

病気は、感染してから症状が出るまでに時間を要します。これを潜伏期間と言います。滞在中数日経過してから、あるいは帰国後に症状が現れることがあります。
日本にはない病気を検査、診断、治療できる機関は限られています。帰国時に心配な症状などある方は、検疫所の担当官にご相談ください。

平成24年10月18日更新