国・地域別情報
国名から探す
地域から探す
  • 新着情報
  • お役立ち情報
  • 黄熱について
  • 動物と一緒の渡航について 動物の種類によって対象となる制度が異なります。事前にご確認を。
国別情報:ブラジル

気候と気をつけたい病気

  • ブラジルは、南米大陸で最大の面積を有する国で、夏は11月~4月、冬は5月~7月です。北部のベレンやマナウスの熱帯地域は、年間の気温が25~35℃と高く、1年中蒸し暑いです。南部のリオデジャネイロなどは亜熱帯地域で、1月と2月が最も暑く、雨も多くなります。サンパウロから南は温帯に近い亜熱帯地域で、冬は霜が降りることもあります。ブラジリアやパンタナールのある中部の内陸部は雨期と乾期があり、日中の気温は高いものの、朝晩は冷え込みます。
  • 水道水は、地方ではもちろんのこと、都市部でも、必ずしも安全でありませんので、飲用には沸騰させた水かミネラルウォーターを使用して下さい。
  • 消化器系の感染症やウイルス性肝炎などは一年を通して発生しています。また、加熱不十分な魚介類を摂取することで、寄生虫に感染することがあります。生ものを食べることは避け、十分加熱されたものを冷めないうちに食べるようにしましょう。
  • ブラジルの広い地域で黄熱のリスクがあります。マラリアはアマゾニア地域の9州(アクレ、アマパ、アマゾナス、マラニョンの西部、マットグロッソの北部、べレム市を除くパラー、ロンドニア、ロライマ、トカンティンスの西部)で、標高900m以下の森林地帯のほぼ全域でリスクがあります。三日熱マラリア(84%)が多く、熱帯熱マラリア(15%)や混合感染(1%)もみられます。感染リスクは地域によって異なり、ジャングルの採鉱地域、移住農民の5歳未満のこどもの感染リスクが高いとされています。また、大都市を含む一部の都市部周辺でもリスクがあります。デング熱は毎年流行しており、多くの患者が報告されています。フィラリア症への注意も必要です。これらの病気は蚊に刺されることでうつります。蚊に刺されないように虫よけ対策をしてください。
  • サシガメによってうつるシャーガス病は、中南米特有の感染症です。サシガメは地方の人家の土壁や日干し煉瓦、草葺き屋根などに生息しており、夜間出没します。このような場所に滞在し、宿泊する際には、刺されないように注意する必要があります。また、汚染された食品やフルーツジュースなど飲み物を介して感染することもあります。
  • サシチョウバエによってうつるリーシュマニア症は、都市部より農村部の方が一般的ですが、ブラジル北東部の都市周辺でもみられます。発熱や貧血などの症状が現れる内臓リーシュマニアと、皮膚や粘膜に潰瘍を起こす皮膚・粘膜リーシュマニアがあります。特に、森林では、サシチョウバエに刺されないように、虫よけ対策とともに長袖長ズボンの着用が重要です。
  • ネズミなどのげっ歯類の尿や糞などからうつるレプトスピラ症 (ワイル病)ハンタウイルス肺症候群も発生しています。ネズミなどが生息する場所には無防備に近づかないようにしましょう。
  • 湖沼や河川には、皮膚から入る寄生虫(住血吸虫症など)がいますので、入らないようにしましょう。
  • ブラジル北部では、雨期に、類鼻疽(るいびそ)の散発事例が確認されています。川で泳いだり、特に雨季に土に触ったりしないようにしましょう。
  • 狂犬病の患者が毎年報告されています。野犬や野良猫、コウモリなど、動物に手を出したり、近寄ったりしないようにしましょう。
  • 蛇、サソリ、くも、毛虫などの毒をもった動物・虫に咬まれたり、刺されたりして、死亡者も出ています。郊外でのリクレーションや野外活動の際は、長袖・長ズボンの着用や危険な地域に無防備に近づかない事が大切です。

この国に関する新着情報

受けておきたい予防接種、持っていきたい薬

予防接種:黄熱A型肝炎B型肝炎破傷風、(狂犬病*1

  • *1:犬や野生動物との接触が予想される場合には推奨
  • 黄熱流行地域です。入国する際に、黄熱の国際予防接種証明書は必要ありませんが、感染する危険のある地域に渡航する方には、黄熱の予防接種をおすすめしています。
    ※感染する危険のある地域は、こちらでご確認ください

薬:普段服用している市販の薬、主治医より処方されている薬

  • 抗マラリア薬に耐性を持つマラリアもありますので、リスクのある地域へ行く場合にはマラリア予防薬について医師と相談しましょう。
  • 常備薬を携帯しましょう。言語の問題もあり、また、自分の体に合うかどうかわかりません。飲み慣れたものを持参するのが安心です。なお、現地の薬局には薬剤師が常駐し、薬剤は十分供給されているようです。また、薬を購入する際は医師の処方箋が必要です。

医療情報

サンパウロのような大都市では高いレベルの医療が行われていますが、地方の医療水準は必ずしも高くありません。公立病院の医療費は外国人も無料ですが、民間の医療機関に比べて医療水準が高くありません。民間の医療機関は待ち時間が短く、設備やサービスが整っています。公立および私立の総合病院には24時間対応の救急外来があります。産科、小児科、眼科は独立した病院が多いです。私立病院やクリニックの外来は予約が必要です。医療費は高額になりますので、万が一のことを考え、旅行保険への加入を検討しましょう。

帰国後の過ごし方・注意点

病気は、感染してから症状が出るまでに時間を要します。これを潜伏期間と言います。滞在中数日経過してから、あるいは帰国後に症状が現れることがあります。
日本にはない病気を検査、診断、治療できる機関は限られています。帰国時に心配な症状などがある方は、検疫所の担当官にご相談ください。

平成24年9月12日更新