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地域別情報:ペルー・ボリビア・エクアドル

気候と気をつけたい病気

  • ペルーは、海岸地帯、山岳地帯(アンデス山脈)、森林地帯(アマゾン地域)に分けられ、地域によって気候は異なります。首都リマは海岸地帯にあり、年間の平均気温は20度前後で、年間を通じてほとんど雨が降りません。夏(11月~4月)は晴天が続き、冬(5月~11月)は曇天が多いです。クスコ(3,400m)やティティカカ湖畔のプーノ(3,850m)などの山岳地帯は高地にあり、日中と朝晩の気温差が大きく、年間を通して朝晩は10度以下、5月~8月は氷点下となることもあります。
    ボリビアの高地では、年間の平均気温が15度で、一日の寒暖の差が大きく、非常に乾燥しています。アマゾン地域では、年間の平均気温は24度です。
    エクアドルは、赤道直下に位置し、乾期(6月~10月)と雨期(11月~5月)に分かれ、乾期は雨期よりも一日の寒暖の格差が大きくなります。首都キトは、標高が高く、年間の平均気温は14度で、一年を通して過ごしやすい気候です。海岸地帯にあるグアヤキルの雨期(12月~4月)は高温多湿で、日中の平均気温が30度を超える日も少なくありません。
  • 生水や水道水は飲用に適していません。上水道設備はありますが、石灰分を多く含む硬水であり、砂塵や微少な泥が混入していることがしばしばあるようです。ミネラルウォーターを購入するか、水道水を煮沸しましょう。
  • 生水や生ものによる消化器系の病気が一年を通してみられます。腸チフス、細菌性赤痢A型肝炎E型肝炎や、そのほかにも食中毒、サルモネラ感染症コレラジアルジア症(ランブル鞭毛虫症)アメーバ赤痢サイクロスポーラ症などが確認されています。十分加熱されたものを、冷めないうちに食べるようにしましょう。
  • ブルセラ症や、エキノコックス症にも注意が必要です。
  • マラリアに感染する危険があります。多くは三日熱マラリアですが、熱帯熱マラリアに感染する危険もあります。ペルーでは標高2,000m以下の全域、ボリビアでは標高2,500m以下の全域、エクアドルでは標高1,500m以下の海岸地帯で、いずれも一年を通してリスクがあります。なお、キト、グアヤキル、アンデスの都市部にはリスクはありません。また、黄熱デング熱に感染する危険もあります。これらの病気は蚊に刺されることでうつりますので、蚊に刺されないように虫よけ対策をしてください。
  • 南米北西部のアンデス山脈周辺や密林地帯では、ペストが発生することもあります。
  • 山岳地帯では、シラミによってうつる発疹チフスなどのリケッチア感染症がみられます。アンデス山脈の標高3,000m以下の西側斜面の乾燥した渓谷では、サシチョウバエによってうつるバルトネラ症(オロヤ熱)があります。このほか、サシガメによってうつるシャーガス病や、サシチョウバエによってうつるリーシュマニア症、ブユによってうつるオンコセルカ症などがありますので、吸血昆虫に刺されないよう、虫よけ対策とともに長袖長ズボンの着用が重要です。また、河川に生息している寄生虫による病気も発生しています。特に、アマゾン川流域に行く場合には、河川に入らないように十分ご注意ください。
  • 犬、コウモリ、キツネなど、あらゆる哺乳類は狂犬病ウイルスをもっていることがあります。野犬や野良猫も含め、動物に手を出したり、近寄ったりしないようにしましょう。また、就寝時にコウモリに咬まれることもありますので、注意が必要です。
  • ペルー南部やエクアドルの首都キトやボリビアの首都ラ・パス(3,600m)は高地にあり、ボリビアのサンタクルス以外の主要な都市はすべて高地にあります。個人差はありますが、標高2,500mから高山病に注意が必要です。標高の高い地域へ滞在する場合は、高山病への備えが必要です。

この国に関する新着情報

受けておきたい予防接種、持っていきたい薬

予防接種:黄熱破傷風A型肝炎B型肝炎、(狂犬病*1

  • *1:犬や野生動物との接触が予想される場合には推奨
  • 黄熱に感染する危険のある地域です。感染する危険のある地域に渡航する方には、黄熱の予防接種をおすすめしています。エクアドルとボリビアでは、黄熱に感染する危険のある国から入国する際に、黄熱の国際予防接種証明書が必要です。

薬:普段服用している市販の薬、主治医より処方されている薬

  • 抗マラリア薬に耐性を持つマラリアもありますので、感染する危険のある地域へ渡航する方はマラリア予防薬について医師と相談しましょう。
  • 標高の高い地域へ渡航される方は、高山病になる可能性もあります。特に、低地から、急に高地に移動するのは危険です。かかりつけ医や専門の医師と相談しておきましょう。
  • 常備薬を携帯しましょう。現地でも、医薬品は入手できますが、日本の薬と比べて用量が多かったり、効能が強かったりします。また、自分の体に合うかどうかわかりません。飲み慣れたものを持参するのが安心です。

医療情報

ペルーの医療事情はリマと地方都市では大きく異なります。リマには比較的設備の整った私立病院がいくつかありますが、医療レベルは、医師によってかなりの差があり、一般的には日本や欧米先進国と比べると高くありません。ボリビアではラパス、サンタクルス、コチャバンバの3都市は、公立や私立の総合病院、診療所、手術設備のある個人病院などの医療機関がそろっていますが、医療レベルに差がみられるようです。また、エクアドルの医療水準は、医療施設の整った一部の病院を除き、一般的に高くありません。救急の場合を除き、治療は日本などで行う必要があります。万が一のことを考え、旅行保険への加入を検討しましょう。

帰国後の過ごし方・注意点

病気は、感染してから症状が出るまでに時間を要します。これを潜伏期間と言います。滞在中数日経過してから、あるいは帰国後に症状が現れることがあります。
日本にはない病気を検査、診断、治療できる機関は限られています。帰国時に心配な症状などがある方は、検疫所の担当官にご相談ください。

平成24年9月19日更新